今年(春季)の海外研修は、“香港・マカオ”。30数年ぶりである。福岡から台北経由で香港国際空港へ着いて、そのまま高速フェリーでマカオ(澳門、Macau)へ。


 30数年前のマカオは何もなく、聖ポール天主堂跡とカジノができるホテルが1~2件あった程度で、香港からの日帰り観光コースだったという記憶しかない。しかし今や、カジノの売上(約8400億円)はラスベガスを抜いて、世界最大のカジノ都市。豪華なホテルが立ち並んでいるが、タイパ島とコロアン島の間を埋め立て開発されたコタイ地区には今でもホテルの建設ラッシュである。


 私たちが宿泊したウェスティン・リゾート・ホテル(2泊)は、コロアン島の南東部の丘陵地にあり、部屋からは南シナ海を一望できる。ホテルの最上階がゴルフ場と接しており、多少のアップダウンはあるが、本格的なコースで楽しめる。その他のリゾート施設も充実しており、静かでノンビリと過ごせる。カジノがないのが売りだそうだ。


 現地のガイドさん曰く、住民に対して無税だそうで、しかも物価が安いので住みやすいそうだ。彼女は日本からマカオにきて35年なるそうだ。あと5年もしないうちに、さらに驚くほど経済成長し、様変わりをするのではないかという。


 さて、香港(2泊)。昔の香港国際空港(「啓徳」1998年に閉鎖)といえば、九龍地区にあり、ビル群すれすれの高さを飛行して着陸するので有名で、度肝を抜かされた記憶がある。新空港は、香港で一番大きい島(ランタオ島)に隣接するチェクラップコク島を削ってつくったそうで、とにかく広い。シンガポールのチャンギ空港に遜色しない快適さと規模だ。シンガポール、香港、韓国の空港と比較しても、日本は戦略なきバラマキ行政のツケを未来へ残してしまったようで、どのように清算するのか真剣に考える必要がある。


 かつて、香港島と九龍半島の一部だった高層ビル群が、相当の広がりをみせていたのには、シンガポール同様に発展の凄まじさを感じとることができる。高層マンションの値段の高さも東京以上だ。


 爆発的な人口を抱える中国やインドそして他のアジアの国々。20世紀における日本の奇跡的な経済発展が、インドを含めアジアに与えた影響力は計り知れないものであったと思う。しかし、問題はこれからだ。香港やシンガポールは、その拠点として重要なポジションにある。すでに経験している人たちの常識だ。

 現地ガイドさんから習った広東語「モウマンタイ(無問題)」。空港での荷物の重量検査で危なかったが、「モウマンタイ」といったら、笑ってパスしてくれた。


 「ヤウマンタイ(有問題)」を「モウマンタイ」に変える知恵が、日本人に必要だ。

(H23.3.14)