今回のテーマは、“意思決定”を選んだ。マネジメントにおける重要な課題の一つである。
私たちは、日々、何かを“決めて”生きている。そう、“意思決定”とは“決める”ことだ。「やるか、やらないのか」の“決断”であり、心の迷いを断って、行動に移すことである。“意思決定”には、当然のことながら、行動と成果が期待される。マネジメントにおける“意思決定”には、行動と成果、さらに責任が伴う。特に、トップの“意思決定”の良否は、企業の命運を左右しかねないほど、大きなリスクが存在すると考える。
「会計」には、トップの“意思決定”をサポートすることを目的とした領域がある。それを「未来会計(=意思決定会計)」と呼んでいるが、トップの“意思決定”に伴うリスクを事前に計算し“意思決定”の的確さを高めると同時に、「仮説~実践~検証」のマネジメント・サイクルの確立を通して、“意思決定”の必然性をも高めるものである。
では、その効果的な“意思決定”の手順について触れておきたい。
(1) 問題を特定する
問題とは何か?あるべき姿と現状とのギャップ(=差)をいう。まずは、問題を分類する必要がある。一般的な問題か、例外的な問題か。全社的な問題か、部門的あるいは個人的な問題か。そして、何が問題なのか、問題を明確化し、特定する。
(2) 目的を特定する
「なぜ、問題なのか」を理念・目的から確認する。全社的な問題意識の共有ができるし、解決策の中身が何でなければならないかのコンセンサスが生まれる。(決定後の根回しが不要になる)。
(3) 方法・手法(解決策)を峻別する
あるべき解決策は何か!「目的は一つ、手段の違いで争わず」。反対意見を出やすくし、あらゆる見方とアプローチを検討する。
(4) 実行可能性をチェックする
解決策の実行を確実にするための方策は何か。“意思決定”のなかに実行と責任を組み込んでおく必要がある。
(5) フィードバックする仕組みをつくる
“意思決定”の前提となった要因や実行のプロセスが検証できるように、フィードバックの仕組みを、事前につくっておく。
“意思決定”には、実行と成果、さらに責任が伴う。だからこそ、迷わない勇気が問われると考える。
(H23.3.7)