ミロク会計人会の全国大会(115日・鹿児島)で、「日本経済、復活の道筋」というテーマで大田弘子氏が基調講演を行った。マクロ的なデータを駆使して、日本経済の現況を説明するが、人口問題一つ取っても明るい材料がみえてこない。氏が昨年、国会で演説したように「残念ながら、もはや日本の経済は一流とはいえない」という状況が浮き彫りされるばかりだ。最後に、「不況は新しいものを生み出す“ゆりかご”」という言葉で奮い立たせようとしたが、“貧困率”もそうだが、マクロ的データの分析は悲観的にならざるを得ない。




 その点、同分科会での坂本光司氏の話は、ミクロ的な視点で、素晴らしい中小企業経営の実態を紹介してくれて、元気をもらった。氏は、「日本でいちばん大切にしたい会社」の著者である。





 「社員を大切にする、正しき経営は滅びない!」は、氏の持論である。マクロ的な状況がどうであろうと、伸びている会社には理念がある。「社員の幸せを通して、社会貢献する」という文化や風土がある。氏には、「お客様を感動させるのは、一人ひとりの社員である」という信念がある。「中途採用は補完的措置、新規採用こそ基本とすべきだ」、「社員が集まるか、去るかはトップの取り組み姿勢なのだ」、経営者の理念が人材を育てるのである。





 同感だ!日本には素晴らしい中小企業がたくさんあって、経済を下支えしている。マクロ的な環境に左右されないミクロの視点(トップの想い)が大切だ。




 “貧困率”は、日本的経営の良さを見失い、人間を使い捨て的な思考で捉えて、本来の経営努力を怠った結果であると考える。


(H21.11.9)