IGグループの幹部会(毎月2回開催)で各部門の営業報告を聞いていて、気になったことがある。


 毎回、新規予定先リストの件数が増えつつも、実績に結びついていないのである。いろいろと努力して苦労しているのは分かるのであるが、如何せん、目標に数字が及ばないのである。


 「何故だろう?」。 部門長の報告を聞いていて、思い当たったことがある。「今年はとに角、営業で結果を出します!」といってスタートを切ったのであるが、その気負いがあれもこれもと手を広げすぎる結果を招いているのではないだろうか。つまり、いたずらに枝葉を広げすぎて、“根幹”を養うことを見落としているのではないだろうか。


 “根幹”とは、① 根と幹のこと。② 根本。転じて、ものごとの重要な部分(広辞苑)である。つまり、ものごとの基本であり、ものごとの存在のおおもととなっている考え方である。


 新規拡大に関する“根幹”は、既存客からの声援である。つまり、顧客満足度を徹底して追及し続けることによって、ロイヤリティーの高いお客様をどれだけ多く増やせることができるかどうかである。


 幹部会において、あるセミナーの講師の話として紹介されていたが「頼まれ事は、試され事!」。まさに、その通りだと思う。相手の期待に応えるというレベル意識では心もとない。期待の十倍の仕事をする位の覚悟が必要だ。そうすれば、仕事のスタイルも対応型から提案型へと変わっていくだろう。


 「業績は体質の結果である」(鈴木敏文氏)という言葉があるが、まさにその通りで、業績(特に売上)はお客様の支持の結果である。業績が伸びないとすれば、それはお客様の満足を得られない、魅力のないサービスしか提供できていないのである。特に、クレームや関与切れなどの事態が生じたとき、心に刻む戒語としている。


 何でも、そうである。大きく育とうと思うならば、枝葉をいたずらに伸ばさず、きちんと剪定し、先ずは幹を太くし、根を深く養う必要があるのだ。お客様や周囲の声を素直に聴こうする心、その声に精一杯応えようとする誠実な心を養う必要がある。


 幸いなことに、IGグループには「統合の思想・価値観」を学ぶ場がある(経営人間学講座)。「自分と他人を分けて考えない」という統合の価値観は、まさにIGグループの“根幹”をなす思考であり、深く養っていく必要がある。


 「顧客の先に、新規の顧客あり」の“口コミ戦略”こそが、IGグループの伝統であり、顧客創造の“根幹”をなす思考として養い続けたいと考える。

(H21.7.13)