最近、“将軍の日”セミナーについての問い合せが増えている。経営計画の普及は、うちの事務所の使命だと考えているので、本当に有難いことである。
思うに、 平成8年9月にスタートして以来、宣伝らしい宣伝を一度もやったことがないのに今日まで続けてこられたのは、参加者の声に支えられてのことであり、主催者冥利に尽きる。口コミ効果には、爆発力はないがジワーッと浸透し、一過性で終わらないところが好きだ。(これ、ロングランの秘訣かも・・・・・)
名前の通り、参加された方々にその日の一日、将軍になってもらうがセミナーの目的だ。故に“将軍の日”は、眼前の敵をどう倒すかという戦術的なテクニックを勉強してもらうための場ではない。
安岡正篤先生(1898~1983)の有名な言葉に、「思考の三原則」がある。
第一は、目先にとらわれず、長い目で見る。
第二は、物事の一面だけを見ないで、できるだけ多面的・全面的に観察する。
第三に、枝葉末節にこだわることなく、根本的に考察する。
要するに、物事の本質を見失ってはならないという戒めだと考える。これは、上に立つ者、経営者にとって、心得ておくべき極めて大切な教訓である。
“将軍の日”の目的は、ここにある。即ち、参加された経営者に一日じっくり、日常的な時空感覚から離れて、長い目で、多面的に、根本的に、自社の経営の本質について考えてもらいたいのである。
多忙な日常に埋没してしまい、真の理想を求める心を見失っていないだろうか。今日という一日を真面目に努力してさえいれば、理想に到達するわけではない。逆である。真の理想を求める心があるからこそ、今日という一日を強く生きるエネルギーが生まれてくるのである。
「“将軍の日”は、中期五ヵ年計画を策定するセミナーだから、五年に一度参加すればいいのではないか?」と思っている人がいるが、“将軍の日”の目的を理解すれば、勘違いであることが分かる。目的からすると、月に一度は足を運んで頂くのが好ましいが、諸事情を考慮すると四半期に一度は何とか席を確保したいものである。
丸一日考えていると疲れはしないかという懸念があるが、気持ちが乗ってくると、あっという間である。同じような境遇にある経営者の場であるから、休憩のとき積極的に名刺交換でもすれば、意外と良いヒントが得られる可能性もある。
いずれにしても、トップの思考の深さが組織の命運を左右する時代である。何としてでも、戦略性に富んだ思考力を鍛えたいと考える。
(H21.6.29)