人間はだれもが、時空という制約条件の中で生きている。時空のうち、特に時間との戦いは、ときに“プレッシャー”として意識され、現代人のストレスの原因となっているようだ。


 ルーチン的な日常業務の波は、日々容赦なく押し寄せてくる。期限が迫った仕事やクレームへの対応、突然の来訪や電話への応対、社内の打合せやその他の雑事等々で、時間がいくらあっても足りないと感じている。


 終礼後すぐに、一日を振り返ってみよう。予定していた業務のほとんどが、中途半端あるいは手付かず状態である。あれこれと仕事はしているのだが、時間の使い方が細切れで、注意力が散漫になっている。しかも、自分のやっている仕事に価値を感じきれず、やらされ感がある。そのような状況にあるとすれば、過度の時間的“プレッシャー”に陥っている状態だといえよう。


 このような状況にあるときは、残業は禁物。やっても非効率だろうし、ましてやクリエーティブな発想は生まれてこないだろう。さっさと切り上げて、飲みに行くか気分転換を図るほうが明日の英気につながると思う。


 慢性的な“プレッシャー”状態にあるとすれば、仕事のスタイルを見直す必要がある。すぐにできる心得をいくつか挙げよう。①一日の仕事の優先順位を明確にする、②一日に何時間か集中できる時間帯を確保する、③木曜日をノー残業デーとする、④どんな雑務でも嫌がらない、⑤終礼後すぐに日報を書き、その日の反省をする。


 しかし、時間的な“プレッシャー”は、だれにでも、いつでも存在している。それをコントロールできるか、できないかが、むしろ本質的な問題ではないかと考える。では、どんな状況にあれば、人間は“プレッシャー”をコントロールできるのであろうか。


 ハーズバーグの二要因理論(動機づけ・衛生理論)によると、「人間が仕事に不満を感じるときは、その人の関心は作業環境に向いているのであって、人間が仕事に満足を感じるときは、その人の関心は仕事そのものに向いている」という。


 考えるに、“プレッシャー”をコントロールできない状況に陥っているとき、人間は自分の仕事に不満を感じており、その原因は自分以外の環境にあると思っているのではないか。逆に、“プレッシャー”をコントロールできているときは、自分の仕事に満足をしている、つまり、使命観をひしひしと感じているのではないだろうか。


 このように考えると、時間的な“プレッシャー”を克服し、コントロールし、どのような状況下においても創造的な思考で、生産的であろうと思えば、自分の仕事に対する明確な使命観を培う必要があると考える。

(H21.6.15)