中学3年になった俺は、最初の1ヶ月ぐらいは落ち着いていたし、真面目に学校へ通っていた。
クラスの友達と【普通の会話】を楽しんだり、あまり聴き慣れない【歌謡曲】と言うものを、友達に聴かせてもらったり。

『これが、学校生活なんやな~』などと思いながら、そこそこエンジョイしていた。

ところが、周囲の友達の話題が【受験】に集中し始めると、またまた、話題が合わなくなっていった。
いくらその頃、【真面目に学校へ通っていた】と言っても、それ以前が【最悪】だし、見てくれは相変わらずの【不良】だし。
かりに、俺が【不良】でなかったとしても、中学生になる直前、親父から

『家には、お前を高校に行かせる金なんか無い。だから、中学を出たら働け』

と、言われていたから、そもそも【進学できない】と知っていた。

しかも、今までそこそこ、仲良く話してた連中でさえ、俺を避けるようになった。
内申書が悪くなることを、恐れたからだろう。
俺はまた、説明できないような孤独を感じ、学校へ行かなくなった。

毎日のように酒を飲んだり、シンナーを吸っては、バイクで走り回った。街に出かけては、喧嘩やカツアゲを繰り返した。
何度も警察に捕まったが、何だかんだと言い逃れては、懲りずに同じことを繰り返した。

何を、どうすればいいのか?
誰と、どうすればいいのか?
何処で、何をすればいいのか?

わからない。何もわからない。
やりたいこともない。【受験】にも縁がない。
避けるだけの教師。
避けるだけの友達。
避けるだけの大人達。
ただ、わからなかった。

ある日、学校の廊下で、消火器を撒き散らした。学校に警察が来て、現行犯逮捕された。

俺の選ぶ道は、いつも【鉄格子の中】だけだった。