日曜日のお昼、
metro「青鬼の褌を洗う女」観劇。
坂口安吾の小説。
わたしが今のところ 
人生で最も好きで、何度も何度も
繰り返し読み続けている小説です。
それを舞台化したものが観れるなんて。
ワクワクドキドキしました。
会場は代々木能舞台。
半分野外の素晴らしい能舞台でした。


個人的に小説への思い入れが強過ぎて
どうなんだろう、、、と
少し不安もあったのですが、そして
当然ながら自分のイメージとは
違うものですが、でも
自分にはない解釈というか
空気感というか、それが
物凄く新鮮でハッとさせられました。
自分のイメージとは違うのに
月船さららさんと綾田さんが
役にぴったりだと感じました。
なんだろう、
自分はこの小説をもっとドライに
捉えていたけど、そうだよな、
これだけの時代を生き、
これだけの孤独を抱え、
独特の思想を抱え、
おんなひとりで生きていくこと、
力強く脆い涙も湧き上がるものだな、
と、ぐっときました。
でもそれはやはり明らかに
わたしの愛する、
わたしの中の坂口安吾とは異質のもので
そんな考えを交互に行ったり来たりして
能舞台の凄さも相まって
とても良いときを過ごしました。
月船さんの色気、媚び、
怒りや涙の感情、
何度も言ってしまうけど、
わたしの小説の印象とは異なるけど
物凄い説得力?信憑性?のあるもので
それはまたわたしの想像とは違う
圧倒的な人物の造形で
感動しました。
あの、坂口安吾の珠玉の文章を
口に出して舞台上で言える
月船さんが心から羨ましかったです。
役者として、というより
安吾の文章が好き過ぎて、です。
 

終演後は、白足袋または白ソックスを
履けば、能舞台にあがれる特典付き

わたしも橋懸りまで隅々堪能。
お天気の良い日で、自然光が
お芝居に合わせたように変化して
素晴らしく美しかったです。

夜の公演も美しかったんだろうなー。