神保町でやるかもなんで、見に行く方はスルーしてください。
ネタバレしてます。
あと、セリフはニュアンスのみ、また記憶があいまいです。すんません。
開演前のBGMで9mmの「光の雨が降る夜」が流れてました。
あと違う9mmぽい曲もあったような。
幕が開くと藍色の着物を着た一人の男がうつむいて座っていた。
いろんな人の声が聞こえて両手で耳を塞ぐ。
綱丸「5年か…」
吉原が焼け野原になってもう5年。
綱丸はそれでも吉原にいた。
そんな綱丸の前に一人の男が現れる。
紀文「5年間、お前はここに居たんだな」
ここ、旧吉原の取り壊しが決まったことを紀文は綱丸に告げる。
紀文「待たせたな。迎えに来た」
しかし、久しぶりの再会に驚いた綱丸は走って逃げてしまう。
そこに杖をついた男が登場する。
旦那「紀文様…?」
紅華屋(こうがや)の主人である旦那とも紀文は再会をする。
2人が居なくなった頃、また紅華屋に走って戻ってきた綱丸は襖の奥に引きこもる。
麻呂「また引きこもったよ」
そこに黒ぶち眼鏡をした男がやってくる。
麻呂「あ、ハカセ。また綱が引きこもって出てこなくなっちゃったんだ」
ハカセ「またぁ?お前はワンパターンだな!でも、綱がパッと出てくるようなものハカセ知ってるから。そういうのいっぱい持ってきているから」
と、持っていた手提げ袋から粗品みたいな箱を取り出し、階段の2段目くらいに置く。
ハカセ「ほぉ~ら、カステイラだよー?」
麻呂「出てこないじゃないか!!」
ハカセ「他にもいろいろ持ってきているから。ほお~ら、マカロンだよー?」
それでも出てこない綱。
綱丸「だって、ハカセが最近持ってくる物全部古くなったものばっかなんだもん」
消費期限を確認するハカセ。
ハカセ「ほんとだ、かなり前のだ」
マジックハンドを取り出すが反応がない。
そこへ兆冶がやってくる。
兆冶が出てこいと言うと素直に出てくる綱丸。
御釜もやってくる。
御釜「どうしたでありんすか?」
引きこもった原因を聞かれ、紀文に再会したこと・旧吉原が取り壊されるということ・驚いて逃げてしまったことを話す綱丸。
綱丸「取り壊しになったらどうしたらいいの?」
兆冶「心配するな。俺たちがみんなで守ってやるから」
焼け野原になって5年が経つが、目を閉じると鮮明に賑やかだった頃の吉原が思い出される。
綱丸は目を閉じて以前の吉原を思い返す。
大きな風の音がする。
登場人物の紹介
・歳が近くて仲の良い麻呂
・薬売りの商人のハカセ
・おかまの花魁の御釜さん
・意外とみんなから信頼されている太鼓持ちの兆冶さん
・紅華屋の主人である旦那
―5年前の遊郭・吉原
吉原では外の世界での身分や育ちは関係しない。
自由の国・吉原。
紅華屋での一番人気は玉龍。
店の中でそれはまぁ、見事なマイクパフォーマンス(パチンコ屋・とろサーモン久保田みたいなマイクパフォーマンス)をする旦那。
なんならBGMの一節を美声で歌いあげる。
玉龍は少し高いところに座り、花魁たちは店の中から外を歩く男たちを誘惑する。
兆冶からキセルを受け取り見物をする。
そのそばに座る兆冶。
そんな紅華屋の前に仕事が終わり、遊びに来た綱丸と麻呂。
麻呂「姉さんたちー♪」
2人で花魁たちに手を振る。
笑顔で手を振り返す花魁たち。
麻呂「あ、玉龍姉さんー♪」
静かに微笑んで手を振り返す玉龍。
ちょうどその時、向こうからハカセが薬箱とマジックハンドを持ってやってくるハカセ。
薬を売りに行く途中だが、花魁たちの姿を見て
ハカセ「ホントは行きたくなーいー」(でれでれ)
麻呂「仕事でしょ!」
店の前で侍たちを勧誘する旦那。
遊びに来ていた麻呂と綱丸を見て、店の前に居ると誰も来ないと怒る。
麻呂「いいよなー、太鼓持ちは綺麗な玉龍姉さんのそばにいれて。俺らは薪割りぐらいしかさせてもらえないんだもん」
兆冶「おいっ!」
御釜がやってくる。
旦那「お前は出てくんな!」
御釜「どうしてでありんすか?」
紅華屋の前に紀文が通りかかる。
紀文を勧誘する旦那。
花魁たちが綺麗だと褒め、玉龍に目をとめる。
紀文「あそこに座ってるのは?」
旦那「今、人気急上昇中の一番人気の玉龍でございます」
見惚れる紀文。
そんなやり取りを店の前でしていたとき、神田一行が店の前を通ろうとする。
旦那「…面倒な奴が来たのう」
神田達は金を払うからいいだろう、と店の中に入り傍若無人の限りを尽くす。
神田はその中から玉龍を外に引きずり出す。
神田「まずはおっぱいを…」
伸びてきた神田の手をキセルで叩く玉龍。
それに怒る神田。
割り込んでくる紀文。
紀文「女が困ってるのを放っておけないだろ」
御釜「あちきのこと!?」
旦那「お前じゃねーよ!」
刀を向けてくる神田一行を素手で見事にやっつける紀文。
こてんぱにやられる神田一行。
神田「かっけーっすね。すごーい」(しらじらしい)
そう言い残して逃げる神田一行。
玉龍は会釈もせず、襖の奥に入っていってしまう。
旦那「すいません、助けていただいたのになんのお礼もせず。お礼にうちにあがっていってください」