猛暑という言葉がしっくり来る日々です。

 

「今の若い人は体力がない」と言われるようですが、

25年ぐらい前は、真夏日と言われるのが気温を30度を超えた時で、

真夏でも数えるほどの日数しかありませんでした。

 

今は、真夏日には40度を超えています。

涼しい場所でも、どうか水分をよく摂ってお過ごしください。

 

今日は司法書士試験の日だったようです。だいたい合格率は4%ほど。

この試験に合格すると、司法試験に挑戦する方も

一定数いらっしゃるようです。

 

暑い中、仕事や育児もされながら受験をされた方々、

本当にお疲れ様でした。ご立派としか言いようがありません。

 

そして。子供の頃の私は「みにくいアヒルの子」状態でした。

 

父親は超理系。母親も超理系。

 

母アヒルは、数学が好きで、特待生で高校に入学しています。

父アヒルは、中高私立、大学は国立です。

 

みにくいアヒルの子は、幼稚園と大学以外、公立でした。

エコです。

 

私は超文系で、数学がさっぱり分からずでした。

高校では、数IIの単位を落としそうになるほどでした。

 

「まあ、どうしてこの子は数学ができないのかしら」

「でもピアノが弾けるし、この子の好きな事をやらせてあげたら?」

 

父アヒル、母アヒルは戸惑いながらも、みにくいアヒルの子を

見守り続けます。

 

アヒル大学ピアノ科を卒業し、

ピアノ弾きになったみにくいアヒルの子は、子供たちにピアノを

教えるのが好きで、

楽しく、生き生きと毎日を過ごします。

 

そして。子供の頃から好きだった推理小説を中心に、

「本を読むこと」にのめり込んでいきました。

自然と、本を読むスピードが速くなっていきます。

 

ひたすら本を手に取って

「この中に、ストーリーの最後のヒントが隠されている。」

と、興味深々で読書をしていきます。

 

そして8年前。これもまた数学が得意で、希望する大学に

進学できた妹の子供が選んだのが、法学部でした。

 

ここで私はとんでもない事に気がつきます。

 

妹の子供は、数学こそ大得意なものの、おそらくそれで成績が良いと

総合評価されての合格です。

 

妹の子供は国語が苦手で、作文というか漢字も苦手なのに、

法学部のテストは、ボールペン書きの論文試験です。

 

卒業できるの??と思った私は、「一緒に法律の勉強しよう!」と

妹の子供に伝え、何を買ったら良いか分からず

有斐閣の「六法全書」をインターネットで購入しました。

 

一読。面白い。けれども意味が分かりません。債権と債務の意味

も分からない状態です。

分からない時は調べる。それを淡々と繰り返して

独学で司法書士試験を受けました。

 

範囲まで勉強ができていなくて、マークシートの

運試し状態。ですが、午後の登記や会社法の記述式は、

 

初回受験生は白紙提出のマナー(そんなものは実在しないのですが)

を破って、しかし答案用紙は決して破らず、

問題の意味もわからないまま、精一杯ボールペンを握りしめて

ひとつだけ、力強くボールペンで書きました。

 

平均で合格までに6回以上の受験者が多いこの試験で、

みにくいアヒルの子は、試験を終えると、くるっと方向変換して、

 

翌日には行政書士試験のテキストを購入しに行きました。

すごいバイタリティです。

この山は時間があっても自分には登れそうにない。

こちらの山にしよう、そう決めたのです。力強く尻尾を振りながら。

 

そして独学では効率が良くないと感じて、

半年間予備校に通い、行政書士試験に合格しました。

 

この試験の日の朝、みにくいアヒルの子の母は

お弁当を作ってくれて「一問でも良いから書いてらっしゃい」と

笑顔で送り出してくれました。

 

みにくいアヒルの子ではなく、「母アヒル」が長く母親を

してくれているうちに変化していったのです。そして魔法は解けようと

していました。

 

士業の先生方は半数ぐらいが

国立大学出身の人ばかり、しかもなぜか理系です。

しかし、全くの私見ですが、学歴よりも努力する才能に

恵まれた方たちが圧倒的に多いと感じました。

 

 

頭の回転が速いのに、ユーモアがあって優しい人ばかりで、

すごいねー、ピアノの先生してたの?と褒めて下さいます。

(心裡はともかく)

 

そして、行政書士合格者の中に同じくピアノや他楽器の

先生仲間にも出会えて感激しきりでした。

 

結論。

 

「みにくいアヒルの子」は存在しない。

「不得意な分野があれば、必ず得意な分野がある。」

「ありのままの子供を愛し、褒めて、信じる。これを続ける。」

 

今度は自分が「母アヒル」として、ひとりひとりの子供たち

を信じて愛し、向き合っていこうと心に誓う日々です。

みにくいアヒルの子は、誰ひとりいません。

 

本当に子供のころからピアノの先生、学校の先生、予備校の先生、

周囲の人に助けられて生きてきたのです。感謝の気持ちを忘れる事なく

毎日を過ごして行こうと改めて思いました。

 

今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。