おすすめ度ピンク薔薇7点/10点中

こちらの本は、おそらく数年前に私が食あたりで入院した(笑)ときに家族が買ってきてくれたものの、読み終わる前に退院したのでそのまま放置されていたと思われます。
この度、発掘されたので読んでみました照れ

さすが東野圭吾さん、文章が平易で分かりやすく読みやすい。
難しい四字熟語など全然知らない私でもどんどん読み進められるので、ストーリーに集中できますチュー
難しい単語などが出てくる小説だと調べながらになっちゃうのでなかなか読み進められないんですよね〜ガーン

ビーグル犬しっぽストーリービーグル犬あたま
平凡な青年、成瀬純一をある日突然、不慮の事故が襲った。そして彼の頭に世界初の脳移植手術が行われた。それまで画家を夢見て、優しい恋人を愛していた純一は、手術後徐々に性格が変わっていくのを、自分ではどうしようもない。自己崩壊の恐怖に駆られた純一は自分に移植された脳の持主(ドナー)の正体を突き止める。
(文庫本カバーより引用)

こちら私の大好きなミステリー×人体の不思議をネタとしたお話ですねぇ〜お願い
似たようなお話だと、感想には書けないほど昔に読んだものですがダニエル・キイス著「アルジャーノンに花束を」があるのではないかと思います。
アルジャーノンはミステリーでこそありませんが、人格の変化がとてもよく描かれていてお気に入りの作品です。
まぁ、当時やってたドラマからハマるというニワカでしたが(笑)

まぁ正直ミステリーとしては弱くて、ドナーの正体はすぐに想像できると思います。
…に対して、移植手術を行った堂元(ドウゲン)医師たちのドナーをひた隠しにする理由が弱いショック
最初に提示されたドナーじゃないなら誰なんだろう?って考えながら読み進め、割と簡単に「あ、本当のドナーはこいつなんじゃないかな」って思い至る割に堂元医師たちは本当に隠す気があるのか?と…
あと、最初に純一が巻き込まれて脳移植するに至った事件を調べる刑事が、簡単に事件の犯人の親族とかについて被害者の純一に話しすぎだと思います(笑)
そこは御都合主義なのか?
加害者になったことも被害者になったこともないので分かりませんが、本来ならもっと個人情報保護されるんじゃないかな〜なんて思ったり。

最後、ネタバレになるので反転させますが…
私的には事件のとき純一に助けられた女の子の親の嵯峨さん怪しくない?って思ったり。
純一の彼女のメグがやたら嵯峨さんに今の純一について教えて欲しいとか絡まれてたけど、それって嵯峨さんが純一を消したい勢力と繋がってたからじゃないの?と思ったり。
純一といい感じになる堂元医師の助手の直子さんは結局何がしたかったの?と思ったり。
脳移植研究から外された体で純一と親しくなったけど、結局堂元医師たちと繋がってたようだし。
反転終わり。
結局、以上の私が疑問に思った点は明らかにされないで終わってしまったんですよねガーン
ということで、最後まで読んでもちょっとスッキリしない感じは残るものの、本文最後の「彼がたった一枚だけ描いたという裸婦像は、未完だが、葉村恵(恋人の女性)のソバカスまで丹念に描いたものだった。」という一文にはグッとくるものがありますショボーン
この一文のためにそれまで読んだと言っても過言ではないと思います。
なんだか救われる気持ちになります照れ

はぁ、それにしてもネタバレしないように感想を書きつつ、自分の忘備録にするって難しいですね〜ショック
少しでも面白さをお伝えできるように頑張っていきますね!