そんな予感はだいぶ前からしていて、だけどどうにかここまで繋いできた
彼はあたしを愛していたし、あたしも彼を愛していた
彼がもうこの部屋に来ないことや、日常の何気ない嫌なことをあたしに吐くこともないのだと言うことが今はまだ信じられない
きっとまたあたしが
やっぱりつらい、お願いだからいなくならないで、と言えば戻ってきてくれる気がしている
そんなことを繰り返してなんとかここまで繋いできたのだ
だけど今回は違う
あたしにその力がもう残っていない
彼に縋る力がもう今はない
ずっと思っていた
彼が居なかったら生きていけない、と
そんなドラマのようなセリフを自分が言うなんて思っていなかったけれど、本当にそう思える恋だった
愛されるとは、つまりこんな事なんじゃないかなと思える恋だったと思う
だから彼が居なくなった今、あたしは死んだ
今あるこの身体は抜け殻の様で、中身が何もない
軽くて倒れそうだ
彼はもうあたしのことなど何も想っていないかもしれないけれど、
あの道を通ったり、あのお菓子を食べたり、あの匂いを感じた時に、
あたしを少しだけ思い出して、身体の真ん中あたりがグッと痛くなってくれたらそれでいいと、今少しだけ思える
立ち直れる自信もないし、そのつもりもないけど、
自ら死を選ぶ事はやめることにする
なぜかと言うと、飼い猫のグミがずっとあたしを見て鳴いているから
心配しているわけではなく、
お腹が空いているだけかもしれない
だけど、あたしの生きる意味がここに小さくある
そんなことで涙が溢れるほど感傷的になっていることからも逃げず、
生きていこうと思う
美味しいごはんを食べて、歌をうたって、だいすきな友だちに会って、大笑いして、泣いて生きていこうと思う
信じられるものは多くないけど、
生きていればそのうち、生きていてよかったと思える瞬間があると信じて生きていくよ
幸せになってね
さようなら
