読書あれこれ 21
今回の読書はすべて読み甲斐が有りました。
昔、ある地方で行われていた 楢山参り (楢山節考より) は、70
歳で死出の旅路についたそうだ
惨い話ではあるが食料不足による人減らしである。いづれは来
る 「死」 についての覚悟について考えさせられた。
大町 公著の「命の終り」は、平均寿命 そして、安楽死問題から
実例を示しながら解説してくれていました。
* まち 小野寺史宜著 祥伝社
じいちゃんが、母が、父が、身をもって教えてくれたこと。
「村を出て、東京に行け」と祖父に背中を押され、東京で一人暮
らしを始めた瞬一。人と交わり、若者は強く優しく成長していく。
* 命のおらり・死と向き合う7つの視点 大町公著 法律文化社
死は誰にでも色んなかたちで訪れる。自分の死、身近な人の死、
突然の死、老いによる死…。死が近づいてきた時、死が身近な
人に訪れた時、どう受け容れるのか。実例を紹介しながら、死ぬ
までの心準備の問題を考察する。
* 旗本四つ葉姉妹 牧南恭子著 学研文庫
直参旗本の花岡家は借金がかさみ、家計は火の車。だが、世間
知らずの主夫婦はまったく意に介さず、呆れた用人も辞めていっ
た。そんな窮状を見かねた次女・双葉は、他の姉妹たちと協力し、
お家を建て直そうと奮戦するが…。ユーモア溢れる書下ろし長編!
* しのぶ梅 中島 要著 ハルキ文庫
着物の染み抜き、洗いや染めとなんでもこなす着物の始末屋・余
一は、職人としての腕もよく、若くて男前なのだが、人と深く関わろ
うとしない。一方、余一の古馴染みで、柳原土手の古着屋・六助は、
難ありの客ばかりを連れてくる。余一の腕を認めながら、敵対心を
燃やす呉服太物問屋の若旦那・綾太郎。朴念仁の余一に片思い
をしている一膳飯屋の看板娘・お糸など・・・・・。市井の人々が抱
える悩みを着物にまつわる思いと共に、余一が綺麗に始末する!!
人情味溢れる筆致で描く、連作短編時代小説。