読書あれこれ 17
宮城谷昌光氏の小説を久し振りに呼んだ。
多くは中国の歴史小説であるが、凄い作家だと思う。中国史に明
るく時代考証も詳しい。
読む側からすると、地名・登場人物の名前を記憶するのが大変
である。今回の 「孟嘗君」 も 文庫本 5巻での完結ですが、時代
の流れと共に、主人公も、それを取り巻く人物も変る。
それでも最後まで読者を引き付ける内容が充実しており、流石と
納得させる物語でした。
* スカーフェイス 富樫倫太郎著 幻冬舎
連続殺人鬼の手がかりは、私に刻まれたこの傷だけー。
犯人逮捕の為なら一切手段を選ばない、酒と暴力に溺れた女
刑事、登場!
ベストセラー『SRO』シリーズの著者が描く、新たな警察小説。
* スイングアウトブラザーズ 石田衣良著 光文社文庫
大学卒業から11年、ほぼ同時に彼女に振られた同級生3人組。
冴えない彼らは、大学時代のあこがれの先輩・河島美紗子がは
じめた男性向けエステティックサロンの第1期特待生になった。
腕利き講師たちが用意した数々の課題をクリアして、目指すは
ずばりモテ男! 見た目だけでなく内面まで磨き上げようと悪戦
苦闘の空振り3人組は、女心を動かす男に変身できるのか――
* 孟嘗君 4 宮城谷昌光著 講談社文庫
馬陵(ばりょう)の戦いで、斉(せい)は魏(ぎ)に大勝するが、斉王の
周囲では佞臣(ねいしん)が暗躍を強める。田嬰(でんえい)・田文
(でんぶん)父子は、有能な食客たちの力も使って必死に対決。
周で商人として成功し、仁愛の事業を進める養父・白圭(はくけい)
を訪ねた田文は、そこで哀しい美女・洛芭(らくは)を知る。戦国時
代も半ば、次第に英傑の稟性(ひんせい)を示しはじめた田文は
27歳になった。
* 孟嘗君 5 宮城谷昌光著 講談社文庫
嘗邑(しょうゆう)を与えられた孟嘗君・田文(でんぶん)は、「天下万
民のための宰相たれ」との孫びんの遺言で斉を出る。魏に乞われ
て宰相となり、斉にもどって宰相をつとめ、更に秦に赴くが、そこで
生涯最大の危機を鶏鳴狗盗(けいめいくとう)で切りぬける。激しい
争乱の世と、人間を愛して生きた戦国の名宰相にして中庸の思想
を体現した大器を描ききった、感動の歴史ロマン。全5巻完結。