シャチの流行り? 人間への攻撃!

 

シャチは高度なコミュニケーション能力を持ち、仲間と群れで狩りをする技術を持つ賢い動物です。

 

最近、シャチがボートを襲う事件が多発しています。

2020年の夏以来、科学者たちはイベリア半島のシャチと船の接触を含む500件以上の事例を記録しています。そのうち3件は船が沈没する結果となりました。約20%は船を損壊し、航行を続けることができなくなるほどの被害を与えました。そして最近の1件では、ジブラルタル海峡の群れのシャチが、船の舵を破壊した後も、港まで船についてきました。

Orca Rams Into Yacht Near Scotland, Suggesting the Behavior May Be Spreading



6月19日、オランダの船乗り、ウィム・ルッテン氏は、スコットランドのシェトランド諸島から東に向かう途中、北海の水域でシャチを目撃しました。ルッテン氏(72歳)は、マイワシを釣るためにボートの後部に単線を使用していたところ、突然、シャチが彼の7トンのアルミハルヨットの船尾に突っ込んできました。

 

この出来事は、最近のスペインとポルトガル近海での接触事故の場所から約2,000マイル離れた場所で起こりました。科学者たちは、この行動がイベリア半島のシャチから遠く離れた場所で起こったことに興味を持っています。

 

一つの可能性として、北海のシャチは単にルッテン氏のボートから出ている釣り糸に興味を持った若い個体だったのかもしれません。しかし、この行動はスペインとポルトガルのシャチの群れでから流行ってきた可能性もあります。非常に移動力のあるシャチによって伝播されたのかもしれません。

「この『流行』が異なるポッドやコミュニティを飛び越えて広まっている可能性があります」と、ヘブリディーズ・ホエール・アンド・ドルフィン・トラストのアドバイザーである独立研究者のコナー・ライアン氏はThe Guardianに語っています。

流行といえば、太平洋北西部のシャチが、サケを捕まえてから頭に乗せるような行動をとっているという珍しい行動が観察されています。これは、1987年にある場所のメスが死サケを持ち歩くことから始まり、南部にある他の2つのポッドに広まりました。この行動はその後、数回夏に再確認されましたが、その後は二度と観察されませんでした。
(Whitehead, H., Rendell, L., Osborne, R. W., & Würsig, B. (2004). Culture and conservation of non-humans with reference to whales and dolphins: review and new directions. Biological Conservation, 120(3), 427–437. doi:10.1016/j.biocon.2004.03.017.)


シャチに攻撃された場合、以下の手順を考慮してください:

1.冷静になる: 落ち着いて行動し、パニックに陥らないようにします。冷静さが重要です。

2.グループを作る: もし他の人が一緒にいる場合は、グループを作りましょう。集団でいることで、シャチの攻撃を分散させる可能性があります。

3.水中に入らない: シャチは水中でも非常に敏捷であり、人間よりも速く泳ぐことができます。水中に入ることで攻撃を受けるリスクが高まりますので、できるだけ水中に入らないようにしましょう。

4.騒音を出す: シャチは音に敏感な生物です。船のホーンを鳴らしたり、物を叩いたりするなどの騒音を出すことで、シャチを威嚇することができます。

5.安全な場所に避難する: もし可能であれば、安全な場所に避難してください。船や岸壁に上がるなど、シャチからの距離を取ることが重要です。

6.遭遇を報告する: 攻撃や遭遇を経験した場合は、当局や関係する組織に報告しましょう。これにより、他の人々の安全を確保するための適切な措置が講じられる可能性があります。

重要な点は、シャチは一般的に人間を攻撃することは稀ですが、予測できない行動を示すこともあります。そのため、シャチとの遭遇時には安全を最優先に考え、現地のガイドラインや指示に従うことが重要です。

 

 

死んだ鮭を頭に乗せているシャチ、写真を探したのですが、見つからず。想像以上に動物はへんなこと、賢いことしますよね。