怪物と艇王とミスター | こちらからは以上です。

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本日、プロ野球の12球団合同トライアウトが行われました。現役続行へ僅かな望みをかけた選手たちの、まさに〝勝負駆け〟ですが、今から32年前の11月12日、読売ジャイアンツの江川卓投手が当時32才の若さで電撃引退を発表した日でもあります。実働9年という短さに加え、このシーズンも含めて8年連続で二桁勝利を収めるなど、成績的にも何ら問題が無いなかでの引退発表は、当時の野球ファンにとって非常にセンセーショナルなニュースだったとか(子供だった私は全然記憶に残っていない)。そしてやはり語り継がれる、例の「禁断のツボ」発言ですよね。もともと肩の痛みを鍼治療で「だましだまし」やってきた江川氏が、この年の広島との首位攻防戦に向けて、「そこに鍼を打てば一時的に回復はするが、二度と投げられなくなるかもしれない」という、いわゆる禁断のツボに鍼を打ってしまったと、引退会見で語ったことが、いかにもスポ根マンガの一場面みたいでマスコミも大いに食いつき、入団時のゴタゴタでヒール的キャラが定着していた江川氏を一転〝悲劇のヒーロー〟と知らしめたわけですが、すぐに鍼灸団体から「そんな危険なツボは無い」と抗議を受け、謝罪をするオチまで付いたわけですね。まあ、そりゃそうだろう、北斗神拳じゃあるまいし(笑)。引退会見でこんなアドリブのお涙頂戴コメントが出せる江川氏のタレント性にも脱帽ですが、実際現在でも野球解説者としての活動と共に、バラエティ番組でも〝ワインに詳しいちょっとめんどくさいオヤジ〟というキャラを確立し活躍を続けています。

 

私、なんだかこの江川氏の現役引き際と、現・ボートレースアンバサダーの植木さんの引き際が被って見えるんですよね。植木さんの場合は、選手生命も危ぶまれた大怪我から復帰した際、現役を続けるのは後20年だけと決めていたとの事ですが、共に現役バリバリの時に突然引退、というところは一緒ですよね。そして植木さんもまた、引退後はアンバサダー就任とか、その前はやまと学校の校長とか、第二の人生も充実した日々を送っています。

 

そこでミスターボートレースですよ。福岡予選最終日は大きな着を続けてしまいましたが、今村豊選手、堂々の予選突破です。今村選手がメニエール病と戦いながらレーサーとしても第一線で活躍し続けているのはファンにとっては百も承知なわけですが、少し前にインタビューで「引退の時期は考えたりしますか?」との問いに「逆にいつ辞めればいいのか分からない」と答えたミスター。余力を残して辞めるのも、ボロボロになって辞めるのも、どちらにしても〝画になる〟選手ですよね、今村豊という選手は。