ブログ冬眠十日間。日が上がると同時に果樹園に出て、落ちると家に帰るという、只管 梅の剪定作業に没頭する日々を送っていた。毎年、年末年始はこんな感じなんだが、今年は天気にも恵まれ特に集中することが出来た。しかし先日、宣言していた様な、年始までにメイン果樹園の梅剪定を終わらせてしまうまでには至っていない。俺にしては精を出したつもりだったが、単に俺の体力が落ちているのか?剪定方に拘りが強まり、ついつい細かいところまで行き届かせようとしてしまうからか?成果は それほど出せていない。例年より やや進んでいるというくらいか?少なくとも あと一週間くらいは掛かる。これでも現時点で俺は辛うじて所帯持ちなので正月は何かと用事もあるし、正月休みは三元日のみなので、結局は 去年までと同じく、時間に追われることになりそうだ。

 

そんな日々の傍、おざなりになっているコア果樹園の様子も見に行ってきたんだが、ここで俺はかなり落胆させられた。

 

先ず、斜面側に植樹していたクマノザクラ苗木の五本は尽く獣に引っこ抜かれ、奇跡的に土に刺さった状態の一本を残し、三年生ものも含め、他四本は完全にお陀仏となっていた。これまでも幹を齧られたり枝をへし折られたりということはあったが、もう今回は再生は期待出来そうになく諦めるしかない。

 

言っておくが、これは俺にとって ただ育てていた野菜が獣に食い荒らされたというレベルではなく、立ち直れそうにないほどのショックである。クマノザクラ計画は、ここ数年の俺の ちょっとした夢でもあったからだ。たとえ俺の半栽培に後継者がなく、そのうち 俺の体も動かなくなり、あのコア果樹園が もとの耕作放棄地に戻ってしまったとしても、そこに熊野原産の桜が鮮やかに咲き続ける姿を想像するのが、ここ数年の俺の心の糧でもあったからだ。

 

ならば獣対策をしておけば良かったのだ、という指摘は真っ当である。しかし 半栽培というのは こういうものなのである。獣による暴力も地の意思には違いないのだ。それを防ぐということを一切考えないと決めているわけではないが、それをやるかやらないかという場面では大きな葛藤がある。また その葛藤がなければ半とはいえないのである。半に徹すれば、こちらの描くイメージは十中八九、粉砕される。しかし これはもう その粉砕されたイメージこそが半栽培的結論と認めなければならないのだ。

 

そしてコア果樹園関連で もう一つ。毎年 年明けにゴジラレモンの摘果も兼ねたミニラ収穫を決行し、その幾らかを お世話になっている方々に送ったりしているのだが、どうも今年はレモンの成りが少ない。例年の三分の一もないくらいだ。これだと摘果の必要はなく、それどころか この一年は自家用で少しずつ採るくらいの量しか望めない。残念ながら今年はゴジラレモン、ミニラレモンの配りは断念せざるを得ないだろう。

 

三宝柑やネーブルの出来は良い。今年は豊作の類だ。上の写真はネーブルで、もう自然落果も始まっている。そして今年の特色として、その自然落果ものの甘味が早くも乗ってきている。この分だと遅くとも一月末くらいには発送できるんじゃないだろうか。

 

ということで大晦日の慌ただしい中ではあるが、本日から ぼちぼち半栽培ネーブルの予約受付を開始させていただくことにした。値段変わらず一キロ800円。ご希望の方は下の↓メールアドレスまで ご連絡を。

 

 

そんなに応募が殺到するということは無いと思うので急ぎ過ぎる必要はないかと思いますが、予約が収穫予定量に達し次第、受付を終了させていただきますので その点、予め ご了承ください。

 

前述したとおり、今年はゴジラレモンを オマケとして付けるということは出来ない。しかし その代わりと言っては何だが、メイン果樹園防風林に自生する品種不明の自生柑橘。この木に立派な果実が十数個成っている。これをネーブルご注文の先着十名様に一個ずつお付けしようかと考えている。形状は大方で皮が厚く、去年 試食もした感じでは かなり酸味が強く、スイーツとして食べるのには適さないだろう。しかし何といっても自生柑橘。こんなものは他には そう無い。一緒に活用方や この謎の柑橘を解析してみないか?