暑さが破裂しつつあるな。いくらワイルドな俺でも このような森に近い畑の中 半裸で作業するほど野生ではない。いつもの 長袖の おっさんくさい作業着で野良仕事に勤しんでいるので、その内側は そりゃもう えげつないことになってしまう。大阪の仕事の暑さもキツイが 畑の それは また別物だ。一時間おきに一服するくらいのペースで やろう。

 

この時期の整備作業とは、ひたすら草刈機を振り回しているわけだが、単に振り回しているわけではない。刈る草と残す草を 絶えず見分けながら整備していく。案外 これにはテクが要る。果樹園の草々(木)は旺盛に高く伸びるが、クローバー、リュウノヒゲ、ニラ、蒟蒻など残しておきたい草が それらに埋もれて伸びつつある。五感を研ぎ澄まし それらを どれだけ残せるか、こそが半栽培師の草刈りの奥義である(そんな大層なことではないか)

ハブ茶を主飲する俺はケツメイシが可愛い。クサギの群生の間に。

草刈機で作業中、こいつらが目に入ると、その部分はパスしておいて、後で手刈りする。そうしておくと、秋が近づく頃には ぐんぐん伸びて仲間も増やしてくれる。しかし それに託けて ケツメイシの側で同じように伸びようとする草もある。アメリカセンダン草?だ。あいつらはケツメイシと同じように放っておくと、生命力で優ってしまう。かといって ケツメイシに 密接して生えてくる 彼等だけを選んで刈るのは至難の技だ。そもそも彼等は根で生きるので地上部のみを刈り取っても また再生してくるから厄介だ。

 

俺なりのケツメイシ半栽培におけるアメリカセンダン草対策は、一メートルに達するかどうか というタイミングまではケツメイシと一緒に残しておき、その時期が来たら、頭を掴み、地面から垂直に引っ張って根刮ぎ抜く、という方法だ。ただ その場合、タイミングが大事である。高さが一メートルを超えてくると、根が張るので引っこ抜こうとしても容易ではなくなる。アメリカセンダン草は一メートルが境界線である。それより前なら さほど力を入れなくても抜ける。

 

……まぁしかし こんなことを語って、一体どれくらいの人が「それは名案だ!」とかいって感動するのかは甚だ疑問ではあるのだが。

これは梅の苗木を 取り囲む落花生の図。ケツメイシも そうだが、俺は賛否両論あるマメ科植物の無施肥圃場への活用を、割と忠実に信じている方である。