喫茶ゴリラ出演10周年だからというのもあるのか?今回の濱口祐自ライブは演し物盛沢山で、ファンとしては大満足の内容だった。
勝浦、脇の谷の日常風景、空気感といったものを そのまま音色にしたものが、濱口祐自の奏でるギターの旋律じゃないか?特に名曲バンブーフラワー。……あの美しさ。ああ そうそう それなんだ、俺が言いたいのは それなんだ ということを一曲一音で理解させてしまう、こういう事が出来るのが本物のミュージシャンだろう。この域に達したミュージシャンは世の中に そう多くはない。
4、5日前に出来たという未発表曲も披露してくれたし、弟の起年さんとの歌モノも泣けた。昨夜、色々と考えながら兄を思い出したところだったので、目の前で 濱口兄弟が仲良く演奏する様子を見れば、個人的な自分の思いとも交差して感慨深いものがあったのだ。そして、そういうアットホームな雰囲気から転じてブルースを奏でる時の あのクールさ。そしてまた一転して、曲の合間の くだけきったネイティヴ勝浦人らしいMC。思想も才能もスタンスも俺が こうありたいと憧れる紀州人の理想でもある。
去年、祐自さんとは一緒に写真を撮ってもらったので、今回は起年さんと撮ってもらった。……無理を言って すみませんでした。
濱口祐自。これがローカリズムというものだ。最高だ。