ハルマニアックブーム、薬菓大乱を起こした
薬菓は韓国の伝統菓子だ。 細かいふるいにかけた小麦粉にごま油をかけ、そこに蜂蜜と酒を入れて練って板につけた後、油で揚げる。 以前は蜂蜜も油も貴重で「薬」として扱われたという理由で薬菓と呼ばれた。 この薬菓が2030年の間で大乱を起こしている。 BGFリテールによると、コンビニCUの今月1~16日の薬菓売上は前年比9.6倍急増した。

 

 

薬菓の人気はデザート製品の全体売上も押し上げた。 同期間、常温デザート製品の売上は前年比88.5%増加した。 常温デザート製品の先月の売上伸び率は18.6%だったが、1ヵ月間で売上伸び率が70%ポイントほど増えたのだ。 他のコンビニも同じだ。 コンビニGS25の先月の薬菓売上は前年同月比226.8%増えた。 セブン-イレブンの先月の薬菓売上は前年同月比150%増えた。 Eマート24の薬と売上も同月比84%増加した。

薬と売り上げは2030世代がけん引した。 CUが先月ソウルの「隣のトントンイ」カフェと協業して発売した「隣のトントンイ薬菓クッキー」の年齢帯別売上分析結果、20代が40.9%、30代が42.2%で2030世代が全体売上の80%以上を占めた。 有名な薬菓販売店は朝早くから顧客が集まって「オープンラン」が繰り広げられている。 オンライン中古取引サイトでは、追加金がついた価格で取引が行われることもある。 その上、発売5日で初度物量10万個が完売し、全国店舗で品薄現象を起こしたりもした。

京畿道抱川(キョンギド·ポチョン)や江原道旌善(カンウォンド·チョンソン)にある有名な薬科専門店は、最近押し寄せる人波に顧客1人2つに販売を制限した。 準備した物量も30分で完売し、無駄使いをする顧客がほとんどだ。 薬菓の購入に失敗した人は中古取引サイトで2~3倍ほど高い価格で薬菓を購入することもある。


 

このような薬と人気に最近は「薬ゲティング」という新造語までできた。 薬菓とチケッティング(ticketing)が合わさった言葉だ。 アイドル公演のチケットを予約するためには激しい競争が必要だが、これをチケッティングと呼ぶ。 薬ゲティングとは、薬菓を買うための競争という意味だ。 CJオリーブヤングもこのような薬菓の熱品に昨年10月、食品自社ブランド(PB)「はちみつ薬菓」を発売した。 この製品は発売3ヵ月で累積販売量30万個を突破し、毎月販売量が10万個ずつ増えている。

現代百貨店ではYouTuber「麗水姉さん」がローンチングしたデザート「春の日には薬菓」ポップアップ売り場を開いた。 薬菓の人気がマカロンに劣らないというのが業界の分析だ。 祖母的製品にミレニアルが反応する「ハルマニエル」熱風が薬菓まで至った。

 

* ハルマニエルは祖母とミレニアル世代を合わせた新造語で、黒ごま、よもぎ、小豆など「祖母の好み」に熱狂する新しい消費トレンドです。