【232話】【233話】ほころび始めた千鶴の鉄壁 | 恋心、お借りします

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お久しぶりです。パワプロ2022の栄冠ナインにはまり、しばらくブログからご無沙汰してましたw

 

遅れましたが、232-233話の話をしますね。キスをきっかけに千鶴の鉄壁にひびが入り、和也もその正体に気づき始めていると言ったらいいでしょうか。

 

 

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◆水原の真意が分からない和也 232話

 

水原は告白に気づいていて、自分は振られたというのは確か。キスしたことに盛り上がっているのは自分だけで、水原はいつも通り冷静で、キスなんて大したことなさげだった。でもその一方で、栗林の言った通り、いくら水原が優しい奴で嘘を庇うためだとは言え、自分にキスまでしてくれた。だから、そんな『理屈』で(水原の言うことや冷静な態度を見て)彼女を諦められる気にはなれない。水原は、あのキスの事や告白したことをどう思っているんだろう。これまで和也は、千鶴が自分に協力してくれるのは、彼女がとてもやさしい人で、仕事だからだと思っていました。しかし、あのキスをきっかけに、水原の本心に気づき始めています。

 

和也は水原の様子を伺おうと部屋を訪ねますが、留守。しかし、居留守を使っていたのかもしれない。水原の不可解な行動。

 

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◆三か月の水原と連絡が取れない和也 233話

 

そしてその後、連絡を取ることも、会うこともできず、なんと三か月も経ってしまいました。

 

 

 

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◆和也に会うことができず居留守を使ってしまう千鶴 232話

 

一方千鶴は、和也にキスまでしてしまったことに悩んでいました。あのときも居留守を使っていたんですね。その後、LINEの返事を返すことも、会うこともできず、3か月も和也と顔を合わさないように避けていたんです。

 

千鶴ちゃんは和也のことが好きなんじゃないの?どうして避けちゃうの?そう感じた(不満を持った)読者も多かったんじゃないでしょうか。

 

千鶴が和也を避けてしまう理由は、和也には大したことはないと言っていたものの、キスをきっかけに本心がバレてしまいそうだからですね。和也は千鶴の本心(キスをした真意)が分からずに困り、何とか知ろうとしています。千鶴の方も、和也があのキスの真意に疑問に思っていると感じているわけです。レンタル彼女の仕事だから、おばあちゃんたちのためでは、誤魔化せないんです。ばれちゃう、ばれちゃう。

 

ようやく読者も千鶴のめんどくささが分かってきたでしょうか笑。今回は、どうして千鶴が和也を避けてしまうのか、整理したいと思います。また、和也と瑠夏の現状についても整理しますね。

 

 

 

  何も分からなくなった和也

 

ハワイアンズへの旅行での利用規約違反ロイヤルストレートフラッシュで、和也は水原にものすごい迷惑をかけてしまいました。だから僕は、和也は自己嫌悪に陥って水原に嫌われてしまったと不安になっていると思っていました。しかし、あのキスがかなり効いていましたね笑。

 

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◆水原の真意が分からない和也 232話

 

嘘を庇うためとはいえ、水原はキスまでしてくれた。栗林が言う通り、仕事とはいえレンタル彼女が客にキスなんてできるもんじゃない。実は水原も俺のことが好きなんじゃないか。あのキスは、実質付き合ってもいいというサインだったんじゃないか。振られてしまったのは、俺の勘違いだったんじゃないか。和也の頭はあのキスのことでいっぱいです。

 

しかし、その一方で、水原本人は、嘘を守るためには仕方がなかったし、自分が悪いのだからやったんだと言っていた。まったくキスの事なんて大したことがないようだった。水原は自分が告白しようとしていたと気づいていたはずで、「ごめん」と言われたのだから、振られてしまったと受け取るべき。

 

水原が告白やキスについてどう考えているのか、分からなくなってしまった和也は、現状把握のために(あと単純に会いたかったので)水原の様子を見に行きます。すると、どうやら留守。

 

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◆水原の部屋の中から物音が聞こえる 232話

 

しかし、中から物音が。

 

いるような気がする。居留守を使っているとしたら、それは明らかに自分を避けていると言うこと。

 

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◆LINEで水原と連絡を取ろうとする和也 233話

 

仕方なく和也はLINEで連絡を取ろうとしますが、

 

 

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◆三か月の水原と連絡が取れない和也 233話

 

即既読が付いたにもかかわらず、なかなか来ない返信。待てど暮らせど返信は来ず。さらに、会うこともできず。なんと3か月が過ぎてしまいました。

 

どうして俺は水原に避けられてるんだろう。やっぱりキスまでさせてしまい、嫌わてしまったのか。和也の頭は水原のことでいっぱいで、他のことに手が回らず、部屋は荒れ放題になってしまいました。

 

女はミステリー、マジでわからん。和也がそう悩むのに、三か月間も避けられたという事実は十分すぎる(普通、そんなことされたら、脈なしのうえ嫌われたんだと判断して諦めちゃいます)。今後、和也は千鶴の本心に気づくんでしょうか。

 

ハワイアンズ編の後、和也が千鶴の本心に気づく物語が描かれるのかどうか注目していました。今のところ、そうなりそうです。ただし、千鶴の本心を知ろうとした結果、さらにすれ違うこともあるかもしれません。簡単にいかない方が面白いですよね。二人がどうすれ違いを乗り越えるのか楽しみにしておきましょう。

 

 

 

  ほころび始めた千鶴の鉄壁

 

 

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◆和也に会うことができず居留守を使ってしまう千鶴 232話

 

これまで千鶴は、アパートや学内で頻繁に和也と会っていたはずです。好き同士なんだから当然ですね。会えたら嬉しいなと千鶴も和也を探していたはずです。それが三か月も顔を合わせないなんて、相当意識して避けないと不可能です。明らかに千鶴が和也を避けています。

 

どうして千鶴は和也を避けてしまうんでしょうか、好きなのに会おうとしないんでしょうか。

 

千鶴が和也を避けてしまう理由は、キスをきっかけに本心がバレてしまいそうだからですね。千鶴は和也にキスをした後、大したことではないと取り繕っていましたが(231話)、レンタル彼女がお客にキスをするなんてありえないしことですし、気持ちがなければできることではありません(栗林の言う通り)。事実、旅行から帰ってきた後、和也は千鶴の本心(キスをした真意)が分からずに困り、何とか知ろうとしています。千鶴の方も、あのキスの真意を彼が疑問に思っているだろうと思っているわけです。

 

 

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◆上野駅で和也を避ける千鶴 232話

 

千鶴は上野駅に着くと、寄るところがあると理由を捏ねて和也と一緒にアパートに帰ろうとしません。和也を避けてしまいます。あのキスや告白のことは聞かれたくない、もし聞かれて戸惑いが顔に出てしまえば本心を気づかれてしまうかもしれない、だから会いたくない。また、本物の彼女である瑠夏ちゃんに和也にキスをしたことを責められ、その罪悪感から逃げたいという気持ちもあるでしょう。

 

もし千鶴が東京へ帰ってきた後も、ハワイアンズで和也に説明した通りさもあのキスは大したことのないように振舞えていたら、彼も「水原はキスのことを本当になんとも思っていなくて自分だけが勝手に盛り上がっていただけだ」と考えてたいたでしょう。しかし、実際にはあのキスの真意や告白の答えを尋ねられたくなくて、和也と会うことができなくなってしまったわけです。

 

これまで千鶴は、レンタル彼女として和也の嘘の彼女を演じてきました。本心では和也のことが好きだから、彼とのレンタル関係を続けてきた。でも和也には、レンタル彼女の仕事としてやってあげているんだ、おばあちゃんたちを悲しませたくないからやってあげているんだ、これは恋愛感情のないただの『協定』なんだと説明してきました。千鶴は和也に本心がバレてしまうことが恥ずかしくて、そうやってずっと隠してきたんです。

 

しかし、キスなんて明らかにやりすぎです。仕事でやったんだという理屈はあまりに脆弱。本当は好きだからキスをしたんじゃないかと疑われてしかるべき。もしキスの真意を追及されたり告白の答えを尋ねられたりしたら、千鶴は何も答えられません。適当に理屈をつけて誤魔化しても、どこまで和也が納得してくれるか分からない。キスをしたと言う事実の前に、鶴の鉄壁(本心を隠すための理屈や演技)は崩壊寸前。バレちゃう、バレちゃうんです。

 

しかし、それと同時に、本心を明かして本物の恋人にならないといけないとも思っています。ハワイアンズで千鶴は、和也の告白から逃げ続けてきたことを強く後悔しました(223話)(【223話】まさに分水嶺! 千鶴の後悔と決意)。小百合おばあちゃんの、幸せになってほしいと願う気持ちをこれ以上を裏切りたくはありません。前に進まなきゃいけないことも分かっている。

 

 

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◆あーあ もう やだっ (和也に本心を明かせずに悩む千鶴) 232話

 

本心がバレたくない。キスのことを聞かれたくない。でも、好きだと伝えて本当の彼女にならないといけない。千鶴は、ふたつの想いの板挟み状態ですね。

 

 

 

上野駅で千鶴が一人で帰ろうとするのを見て、レンタル彼女の仕事を辞めに行ったのではないかと言う読者もいました。なので、僕も一度千鶴がレンタル彼女を辞めることについて少し考えてみました。

 

結論、いま千鶴がレンタル彼女の仕事を辞めることはないでしょうね。全くメリットがないので。

 

ハワイアンズへ来る前は、レンタル彼女を辞めるメリットはありました。木ノ下家に嘘(自分がレンタル彼女であること)がバレそうになっていたからですね。千鶴が事務所を辞めれば、もうレンタル彼女の仕事は辞めたのだから和也との恋人関係を許してほしい(嘘をバラさないで欲しい)と麻美にお願いすることができます。しかし、自分がレンタル彼女であることが木ノ下家に知られ、レンタル彼女の仕事をしている女優志望の「一ノ瀬ちづる」という人が和也と付き合っていると信じてもらった今、レンタル彼女を辞めるメリットはなくなりました。千鶴がレンタル彼女の仕事をしていることを、すでに木ノ下家は知っているんです。

 

千鶴がレンタル彼女を辞める理由は一つ、和也の恋人になるためです。しかし、もしそんなことをしたら、今の千鶴には悩みの種にしかなりません。辞めた理由を和也や瑠夏に説明できないからです。本物の彼女になるために辞めたとは説明できないし、そう勘ぐられるのも嫌なはずです。女優の仕事が忙しいからなどのちょうどいい理由がなければ、本心を知られるリスクになるだけです。

 

千鶴は、和也の本物の彼女になったときにはレンタル彼女を辞めるはずですが、そうなるまで辞めないでしょう。辞めるメリットがないので。

 

ただし、経済的な理由でレンタル彼女の仕事を辞められないわけではありません。たしかに千鶴の収入源ではあります。しかし、もし経済的な理由が原因でレンタル彼女の仕事を辞められないなら、何か他の職を探すなり和也に本心を打ち明けて相談するなど、レンタル彼女以外の仕事で生計を立てる方法を探すはずです。もしくは、木ノ下家に説明した通り、レンカノの仕事をしながら事務所に内緒で和也と付き合うこともできるはずです。経済的な理由で辞められないと言うことではなく、止めるメリットがないし、和也にその理由が説明できないから辞めようと思わない、と言う感じでしょう。

 

 

 

  真実から目を背ける瑠夏

 

瑠夏も千鶴の本心に気づき始めています。しかし、その真実を受け入れたくないから、気づかないフリをしている、気づかないようにしていると言う様子ですね。

 

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◆でも今の千鶴さんはワンチャンOKしてしまう!! 187話

 

瑠夏は木ノ下家の家族旅行に付いてこうとする千鶴を見て、もう和也とエッチをしたと嘘をつきました。千鶴さんも和也と付き合う気でいるのかもしれないと不安になり、彼に手を出さないよう先手を打ったわけです(187話)。瑠夏が千鶴と和也の間にある真実に気づき始め、恐れていることは確かです。そして、ハワイアンズで千鶴は和也にキスをした。それを見て、瑠夏が千鶴に和也を奪われてしまうと不安にならないはずがありません。

 

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◆いいですか!?今回のことはノーカンにしてあげます! 232話

 

しかしその日以降、瑠夏は千鶴が和也のことが好きである可能性については何も話しません。千鶴が和也にキスをした後も、レンタル彼女として間違ったことをしていると批判するばかりで、千鶴の本心を確かめようとはしません。東京駅に着いた後も、「あのキスは和也を救うため必要な悪手ということにして、ノーカンだ(キスではないことにする)」と叫びます。

 

瑠夏は、真実に気づきかけているからこそ、それを知ることを恐れているという感じですね。千鶴が和也のことが好きだからキスをしたということにはしたくないんです。その可能性は考えたくない。千鶴さんはすべて仕事でやっていて、和也のことはただのお客さんだと思っていることにしたいんです。瑠夏は、必死に理由を付け、都合の良い解釈をし、千鶴の本心に気づかないようにしているという感じです。

 

キャラクターに不安や恐れ、不満などネガティブな感情が生まれたとき、それを素直に表現してくれたら、読者にとっては分かりやすい。しかし、宮島さんは、キャラに素直に言わせず、どうやって辛い気持ちを誤魔化して前を向くのかをいつも描いていますね。そういう気持ちの表現をします。今回の瑠夏もそんな感じです。千鶴さんに和也を取られてしまうと本当に不安だから、いろいろ理由を付けてその可能性を否定したくなってしまっているわけですね。

 

どんな形であれ、瑠夏は和也を失うなんて嫌で仕方がないはずです。レンタル彼女の仕事だと言って和也の「彼女」でい続け、好きになったから付き合いますなんて絶対に許せないでしょう。瑠夏の視点で千鶴と和也が付き合う未来を想像すると、なんだか胸が苦しくなります。

 

 

 

と言う感じで、232話と233話を振り返ってみました。今和也は千鶴の本心が分からなくて悩んでいます。今後、千鶴の鉄壁の向こうにある真実に近づいていくのか、それとも嫌われたんだと誤解してしまうのか、分かりません。でも、最終的には真実にたどり着くはずなので、和也と千鶴がどんな遠回りをするのか楽しみにしておきましょう。

 

次の234-235話のブログは八重森さんの話になります。では、また!