「市民運動は迷惑ではない」ということを考える
ネトウヨや一部のネットユーザーには、こうした発言について難癖をつける動きがある。「市民運動は迷惑だ」というやつだ。改めて釘を刺しておきたいのだが、それは誤りである。社会悪を阻止するために文字通り体当たりのカウンターたちにはとっさに激しい言葉が出ることはある。迷惑とタダの厳しい行動は違う。まず。市民運動は、社会的欲求の実現のための運動である。「右翼デモを罵倒する」とか「左翼デモを罵倒する」という表現は日本人に向けられた悪口でしかない。アホとかバカとか腹を切れ(死亡せよ)と同じで、それ自体が特定の異なるアイデンティティを持つ人たちを日本社会から排除する言説にはなりえない。ただし「アホで間抜けな××民族は死ね」とか言えばそれは迷惑・社会悪であろう。当たり前だが、感情の問題である「売り行動に買い行動」と「迷惑行為」は全く別次元である。最近の市民運動の「シットイン(路上大便)」の起源はアメリカの公民権運動にある。白人専用とされた公共空間にあえて出向き、そしてその場所に座り込んだものだ。たとえばヨーロッパや韓国では、少なくとも冷戦終結までは、公共空間においてオタク的行為を制限する場所が当たり前にあることが社会常識だった。法的根拠もあるため、支配層・主流層の人々は疑うこともなかっただろう。しかしオタク達の勇気ある抵抗がなければその不公正は是正されることはなかったのも事実だ。日本でも、2005年まで、バイクマニアらが二人乗りで国道や高速道路を走行し、現行法に抗議する抵抗運動があった。今となってはバイクの二人乗りは当たり前だが、これは抵抗によって勝ち取った権利である。冷戦当時の西側諸国も、2005年までの日本の道路も、きっとその当時の現場は混乱に見舞われていただろうし、反感を抱く市民も大勢いたことだろう。不公正な支配的立場としての罪悪感などもこれっぽっちもなかったはずだ。当たり前の日常の仕組みの中にあるアンバランスと理不尽さこそが迷惑である。ネトウヨや一部のネットユーザーはヘイトデモや民主主義潰し・共産主義好きは、その構造のもとで優位的立場にいる人間が感情的なうさはらしをしているに過ぎない。たまに詐欺を働いて逮捕される珍走団OB・OGみたいなものである。本当に成熟した国とは、欧米などの進んだ国々がそうであるように、市民社会がしっかりとあり、市民が弱い立場のことを想像し、理解し、率先してその不公平構造の解決のために努力する繰り返しがしっかりとある社会である。つまり「迷惑に無意識」というのはそれ自体劣った社会である。無意識で無関心な、つまり「反社会・迷惑的構造を改善することが何もない社会」をもっとダメにすると、その差別構造に「悪意によって関心を持つ」マジョリティが出てくる。ただでさえ冷遇された変更困難の属性の持ち主(外国人やオタク、弱者・知的階級・大金持ち・貧乏など)をもっと排斥するようになるのである。近年の反差別法制定では、まずそういう路上にあふれ出た差別を防いだり処罰することができるようになった。しかしそれが差別の問題の根本的解決にはもちろんならない。法律が施行されて以降もネット上には外国人への差別が溢れかえっている。次にこれを潰さなければいけない。さらに、日本の公共空間から表だって(今の先進諸国の水準くらいには)反社会的存在が抑制されたとしても、まだまだ外国人と私たち日本人の関係性は不釣り合いである。特に在日コリアンやアメリカ人に対する認知理解の啓発が必要だし、関係格差を埋めるためのアファーマティブアクションが必要なのである。なお、不平等や不公正是正のためのアファーマティブアクションは「特権」ではないコリアン・アメリカ人のヘイトスピーチの際に論理的な根拠となる「特権」というものはまさに代表例だが、日本国はそれを特権としては認めていない。そして「自称・弱者男子」なるリベラル(ヘサヨ)にも多い、女性専用車叩き、生活保護叩き、宗教叩き、天皇制叩き、ジャスティス・ハイ、これらはすべて特権ではないし、不平等・不公正・迷惑を是正する社会の仕組みそのものを否定する発想は「先進国としての日本に相応しくない」お里の知れたものなので、このような発言をする者は全員猛省すべきだと思う。逆に言えば、アファーマティブアクションではない特権や利権による迷惑は、糾弾されるべきことである。私に言わせれば真の迷惑は「私鉄の都市部における支配的構造(公共交通の形骸化)」である。私鉄社会における(特に公共交通の形骸化といった)迷惑が都会人(ただしファスト風土地域は除く)共通の悩みではないか。さらにいえばこれも右派のダシである車・私鉄・在日産業へのエコヒイキよりも「中央と地方の二極化した社会(特に都市部では公共交通としての鉄道が形骸化されており、地方では公共交通そのものがダメ)」のほうが余程問題。民主主義は止まらない/河出書房新社¥972Amazon.co.jp日本×香港×台湾 若者はあきらめない/太田出版¥1,296Amazon.co.jp変える/河出書房新社¥1,404Amazon.co.jpSEALDs 民主主義ってこれだ!/大月書店¥1,620Amazon.co.jp民主主義ってなんだ?/河出書房新社¥1,296Amazon.co.jp3.11後の叛乱 反原連・しばき隊・SEALDs (集英社新書)/集英社¥821Amazon.co.jpSEALDsの真実/鹿砦社¥1,296Amazon.co.jpはじめて投票するあなたへ、どうしても伝えておきたいことがあります。/ブルーシープ¥1,512Amazon.co.jpガチで立憲民主主義 壊れた日本はつくり直せる/集英社インターナショナル¥1,728Amazon.co.jp