資源の循環利用とはなにか ーバッズをグッズに変える新しい経済システム | こらあのブログ

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『資源の循環利用とはなにか  ーバッズをグッズに変える新しい経済システム』
細田衛士
2015年2月13日第1刷発行
株式会社岩波書店

廃棄物政策に関する本。
筆者の言では、グッズ(一般の財、サービス、「動脈ビジネス」)とバッズ(廃棄物、「静脈ビジネス」)の特性比較をベースに、「出口」の環境問題(処分場枯渇)と「入口」の環境問題(資源枯渇)に対する政策提言の内容。静脈ビジネスの特性として挙げられているのは、①情報の非対称性、②価格のグッズ化/バッズ化の変動、③「インフォーマル」(悪徳業者)の参加、④(潜在的な)資源性と汚染性の両面具備、⑤疎→密の物流整備、等がある。
その中で、市場に任せる部分(効率性確保)と政府がコントロールする部分(確実性確保)のバランスが必要。アイテムや状況に合わせて個別に考える必要がある。
将来的には、グッズメーカーによる「資源効率性」管理の方向に向かうだろうとのこと。

また、ちょうどタイムリーに、愛知県稲沢市の産廃業者によるCoCo壱番屋からの廃棄受託品の横流し転売問題。まさに「インフォーマル」業者による情報の非対称性を悪用した不正。「食品」というデリケートなアイテムでこのような問題が起こると、影響が大きい。また、このような問題が起こると確実性確保の方向で、効率性を若干でも犠牲とした規制強化の方向に進む可能性が高くなってしまう。本文中には「ソフトロー」(弱い法律、「自然法」として理解)として記述されているが、まさに倫理観の問題。

「グッズ」とは異なる「バッズ」の世界は対応が非常に難しいことを再認識。ただ、市場、法律、その他を含めて未整備、洗練化されていないということが大きいのだろうが。