『中原の虹 第1巻』/浅田次郎/2010年9月15日/株式会社講談社
本来は4巻まで読んでから書くべきですが、1巻を読んでどうしても書きたい
ことが出てきてしまったので書いてしまいます。
『中原の虹』を読むこととしたのは、5、6年程前に『蒼穹の昴』/浅田次郎を読んで
はまってしまい、『珍妃の井戸』/浅田次郎と続けて読みました。
今回、続編が文庫で出ていることに気づき購入しました。
まだ1巻しか読んでいませんが、今回の本来のテーマは「貧しさ」のようです。
「貧しさ」を主題に様々な案件が描写されてくるのだと思います。
今回は1巻で出てきた下記内容に心を動かされたので書きます。
最近流行の「正義」とも絡んでて気になりました。
以下ネタバレ?注意
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貧乏ゆえに地元を捨てて北へ流れてきた家族。しかし、その途中、両親、妹が死んで
しまい弟を食べさせるために体を売った少女。
でも、わずか2個の饅頭をようやく手に入れ時には弟もすでに
死んでしっており、凍土ゆえに土も掘ることができず弔いもできない少女。
そんな少女を買った男を殺し、少女の仇を打った少年のセリフ。
「正義は数の多寡できまるものじゃあるめえ。銭のあるなしでもなかろう。
たったひとりで世界中を敵に回したって、正義は正義だ。無学だろうが無一文だろう
が、正義は正義だぜ。饅頭をくれてやるから一発やらせろなんて理屈が、まかり通っ
てたまるもんか。」
民主主義は数の多寡で決まります。裁判員裁判も数の多寡(平均意見)で決まります。
しかし、「正義」は不変の価値を持っているという内容です。
マイケル・サンデル氏の流れでは、「正義」は不変ではなさそうですが、決して数の多寡
で決まるものではなさそうです。