「はな。ちゃんと反省しような。」


口の中がカラカラで 声が出なくて 震える手でコップの水を一口飲んでから どうにか

「はい。」

と 応えることができた。



辛くても しょうがない。罰を受け…よう…。
怖いけど…。



「じゃあ 行くか。」

しゅうちゃんが立ち上がろうとした時

「柊二 ちょっと待って。」

アキくんが止めた。


「はなちゃん。さっきまで はなちゃん全然反省してないなって思ってたけど 今はちょっと違うような気がする。なにが悪かったか わかった?」


「危ないことして…。もう少しで 大怪我してたかもしれなかったし 周りにも迷惑かけた…。ケンちゃん ケガさせちゃった…。」

「ケンのことはいいよ。アイツが悪いし。自業自得。はなちゃんが落ちてケガしてたら どのみちアイツは 柊二に殴られてケガしてたよ。」

アキくんが クスクス笑いながら言った。

「…って 笑い事じゃないんだけど。はなちゃんが無事でよかったけどね でも 本当に大事故になってたかもしれないんだよ? それに…」


「それに アキくんやハルが叱ってくれてた時…  謝ればいいって思ってた。謝ってビンタされればいいんでしょ って。謝って済むことじゃないのに。私 そのことを ちゃんとわかってなくて… 反省が足りなかった。」


「うん。そうだよね。ボクがほっぺた叩こうとした時 ぶつぶつ文句言ってたし ハルに “謝っても許さない”って言われた時も ムッとしてたもんね。はなちゃん 素直でかわいいんだけど 不満もすぐ顔にでるからな。わかりやすすぎなんだよ。一応謝ってたけど 全然 心のこもっていない ごめんなさい だったしね。あれはダメだな。」

「ごめんなさい。」

おっしゃる通りです。恥ずかしくて顔を上げられない。

「あはは今の ごめんなさい は ちゃんと言えてた。はなちゃん ボクのビンタでちゃんと今みたいに反省できてたら ハルも柊二も こんなに怒らなかったと思うよ。でも ビンタで反省できないんなら 別の罰を与えるしかないもんな。かわいそうだけど 今回は ボクは 柊二に賛成だよ。」


「うん。私もそう思う。どんな罰でも受けます。」


「そうだね。じゃあ がんばっておいで。」




ふわりと笑ったアキくんの笑顔は 私の好きなさわやかアキくんだった。


アキくんの笑顔に励まされて 私は 体の震えが止まっていた。






アキくんって 罰を受けさせるのが すごく上手い。