私がしゅんとしてみせると ハルは窓をカラカラと閉めた。
でもさ ちょっと厳しすぎない?
そりゃあね 私がバカなことしちゃったよね…。
最初にケンちゃんが注意してくれた時に ラインなんてやめとけば良かったんだよね…。
たいして大事な連絡でもなかったのに。
せっかくケンちゃんとデートだったのにさ…。
映画だって見たかったのに…。
せっかくの休みが台無しだ。
台無しにしたのは 私だ…
。
わかってるけど… わかってるから 反省だってしてるし ビンタだって ちゃんともらったのに。
許さないって… そんなのひどいよ。
ハルは アキくんと何か話した後に 殴ってください の姿勢で立っているケンちゃんに 私と同じように2往復のビンタをした。
そして ベランダに出るように言われたんだろう…。ケンちゃんが こちらにやって来た。
ケンちゃんは 窓を開けるとベランダに出て 私の隣に座った。
ケンちゃんが 私を横目でチラリと見ながら言った。
「はなさん。大丈夫ですか?」
「うん。…ごめんね…。」
「いや それ オレのセリフですから。ホントすみません。」
え… なんで…?
私が悪いよね?
ケンちゃんは とばっちりでケガして その上 怒られて。
「寒くないですか?」
日が落ちてきて 風が冷たい。
服が濡れてるから 風が吹くと 体温を奪われる。
「うん…。大丈夫…。」
ホントはちょっと寒い…。
あれ。 そういえば…
「なんで 私だけ水かけられたの?ケンちゃんは?ケンちゃんは 水なし?ズルくない?」
「ですよね。ハルさん怒り狂ってっから 頭に血が上りすぎて 忘れたんじゃないですか?あの人が1番 頭冷やせって感じですよねーー。」
「ホント ホントー。クスクス🤭。」
思わず笑ったとき ハルと目が合った…。
あ ヤバい
。これはヤバい

。
ハル鬼は大股でやって来ると窓を開けて 私の前にしゃがんだ。
「はなさん。楽しそうですね。」
そう言うと バシッッッ と私の頰を叩いた。
そりゃそうだ。ホント 私ってバカだよね。こんな時に 笑ったりしちゃダメでしょ…。しょんぼりしてなきゃ。
「ごめ…ん…なさい…。」
「オレは 反省しろって言ったんですけど?1人で反省できないんなら もう少し手伝いましょうか?」
やだ。怖いよ。結構です。遠慮します。
「いえ… ごめんなさい。1人で反省できます。」
バシッッッ
反対の頰も叩くと ハルは 窓を閉めて リビングに戻って行った。
はぁぁぁぁぁ。怖かった。
「もうっっ ケンちゃんが笑わせるから!私だけビンタされたじゃん。」
「すみません。ホントすみません。」
もう…
それにしても…
「ハル… だいぶ怒ってるね…。怖いね…。」
ハルは怒るといつも怖いけど 今日は いつもの100倍は怖い


「そうですね。これ以上 怒らせないようにしましょうね。」
それから 私たちは 一言も喋らずに ちゃんと反省した。