「知って損」「知らぬが徳」の一番分かりやすい事例は「癌」です。以下、私が2015/10/18日に投稿した論文の一部を紹介しておきます。

 

あるラジオ番組でゲストとして迎えられていた雅楽家の東儀秀樹氏が語っていた経験を聞いた話です。彼は20代ころに「がん」に掛かり、入院中に医師と母の話を”盗み聞き”したと言う。それは、彼の命が約1年しかないと言うことである。普通の人は、それを聞くことで、パニック状態に陥るだろう。しかし、彼は「自分の人生は20代で終えるのか。では、その残りを楽しく生きよう」と、単純な考えで、その情報を受け入れたと言う。 それから、特に治療はしないで、自分の意思のまま実践的生きてきたと言う。がん症状が時が去るにより消え去り、現在も現職として立派な雅楽活動をされている」。

 

同じく、今年、6月に出版された本「がんを忘れたら余命が延びました(近藤誠/高橋三千綱)」でも、「知って損」「知らぬが徳」の事例が書かれています。要するに、結論としては、癌患者の殆どは「癌」、又は医師から「余命」を聞かされた時からパニックになり、間違った治療に進み、死亡確率が高まっていると書かれています。又、癌細胞が見つかった事例の多くは、患者は他の症状が原因で診断に病院を訪れた時ですとも語っている。即ち、「癌」を意識したのは、検査で癌細胞が見つかったと知らされた時です。 一応、この本も参考にしてください。

 

このように、人生で「知って損」したことは数えきれない程、事例があります。逆に言ったら、知っても何の意味もない、何の役にも立たないことが沢山あると言うことです。結論としては、人間は知識的得た情報は、それを実践しない限り、何の価値もないと言うことです。又、得た情報を実践してこそ、本当の損徳を意識できるのです。