っていう題名でこれから携帯小説始めることにしたわ。やっぱGLAYみたいに時代の変化に乗っていかないと廃れちゃうからさ。
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-第一話 『非道』-
暗い雑木林。そこにはまるで何かから逃げるように必死に走る男がいた。
「ハァハァッくそっ!なんでこんな事に!」
彼の名前は石圭、17歳。ごくふつうの高校生だ。
ただし義理の妹がほしい気持ちだけはふつうではない。
この特別目立つ所のない(ただし義理の妹がほしいという気持ちだけはふつうではない)彼には
実は隠された姿があった。それが今彼が追われている理由にもつながっていく。
それはひどく暑い一昨日の晩のことだった。
義理の妹ができたら自分を「圭さん」と呼ばせるか「お兄ちゃん」と呼ばせるか、あるいは先生…と考えていた時だった。
ふわりと、まるでタンポポの種のような小さな光が目の前に現れた。
ぼーっと眺めているとその光は自分に話しかけてきた。
「おめでとうございます、あなたは選ばれました」
そう話しかけてくる光はみるみると大きくなり人間のシルエットになっていった。
そしてパァッと光がはじけると、そこには黒髪の女の子が立っていた。
「き…きみは…?選ばれたって?いったいなにに?」
女の子はふふと笑う。女の子が自分の部屋にいる。その事実だけで圭のズボンはもうはちきれんばかりだった。
「私の名前はトニーといいます。選ばれたっていうのは…ふふっ、あなた漫画は好きですか?」
「え…トニー…好きだけど…」
「どんな漫画がお好みですか?」
「え…(はっ、まさかこれは男としての品格を試されているのか…?
小説や映画ではなくあえて好きな漫画をたずねることで、
子供のものである漫画の中からも知性を感じられる言葉を…しかし…何を選べばいい…ッ!本当に好き漫画といえば…なんだ…あったじゃないか。知性を)」
「好きな漫画はハンターhan」
「これですか?」
そう言う彼女の手にはいちごましまろが握られていた。
「違うし!それ友達のだし!マジ勘違いされそうなんですけど!マジ返しとけばよかったんですけど!それ一回も読んでないし!オタクとかじゃないし!それ初版だからもっと丁寧にさわってほしいしし!」
つづく