ジリリリッ!!!
目覚ましが一人鳴り続ける朝。
外では朝の日差しの中小鳥たちが1日の始まりをささやかにさえずる。
バッ…
(布団から飛び出し、寝癖のままの泣き顔の少年)
「ね…寝坊したっ!!!」
OPテーマ「メーデー」BUMP OF CHICKEN
『strong walker ジュン』
これは、競歩に汗と涙の青春を賭けた少年達の熱い競歩ドラマである…
第1話 初登校
ダッダッダッ…
「マジかよっ…高校初登校から行きなり遅刻ギリギリなんてっ!!」
彼の名は安達 ジュン
今日から白山高校に入学する事になった、高校1年生である。
ジュン「あーどんな部活に入ろうか迷っちゃって、昨日寝れなかったからなぁ…やっぱサッカーとかテニスとか。バスケもいいなぁ。」
ジュンの家は白山高校から徒歩5分の場所に位置している。彼がこの高校を選んだのはそのためだ。
ジュン「今日から俺の夢の高校生活が始まるぜっ」
足早に校門を通り抜け、すぐに上履きに履き替える。
ジュン「確か俺の1年3組は3階の一番奥だ。チャイムまで後2分…
ダッシュで行けばまだ間に合うっ!!!」
ジュンはさっそうと走り出した。さすがに初登校日ともあり、遅刻ギリギリのこの時間に他の生徒の姿は見えない。
ジュンが30秒たらずで階段を駆け上がり、残るはあと、50メートル程の直線廊下が続くだけとなった。
…が、そのとき
???「コラ!!廊下は走るなっ!!!!」
大きな声が3階中に響き渡る。それはまるで獣の咆哮のようだった。
ジュン「!?」
???「お前1年か…初登校から遅刻ギリギリで来るとはいい度胸だな。」
振り替えると角から教師がやってきていた。細身だが、なかなか筋肉質の27歳くらいの男性教師だ。顔つきもよく爽やかだ。いわゆるイケメン教師である。
ジュン(ヤバイ…教師だ。しかも手に持ってるファイルに3組って書いてある!!コイツが担任かよ!!)
ジュン「すみません先生!!急いで行きますっ!!」
ジュンは後ろの教師にそそくさと一礼し、また走り出した。
???「バカ!!だから廊下は走るなっ!!!」
ジュン「くっ…!?」
いつもならそのまま走り出していたジュンだが、その教師の一言はなぜかジュンを従わせた。