素敵なお客さんがいたので紹介したい。

訪問介護事業を立ち上げたいとの依頼。

高齢者向け、障害者向けの両方。

(高齢者向けの訪問介護は介護保険関係、障害者向けの居宅介護サービスは障害者総合支援法関係と、別の申請が手続きが必要)。

77歳の女性。

年齢を聞いたときは驚いたが、話し方も文章もしっかりしているし、車の運転もよどみがない。

(さすがにIT関係はうといようだ。私に依頼したのも、前の先生がZOOMやチャットを活用する人で、そのあたりがなじめなかったらしい)

 

急に思い立ったわけではなく、長く介護関係の仕事をしてきた超ベテラン。

某介護団体で管理者、サービス責任者(もちろん介護員としても)働いてきたが、代表者と介護の方針で対立し、やめたとのこと。

彼女を慕うスタッフも、〇〇さんがやめるならついていくという人とともに、訪問介護の会社を立ち上げることにした。

 

子供はみな独立している。

旦那さんはやはり介護関係の仕事をしていたが、晩年は自身が立ち上げることができない状態となり、彼女の介護を受けていたが、5年前に他界した。

 

子供さんからはやはり年齢のことから反対されたらしい。

彼女も一時は趣味のギターだけ弾いて生活していくことも考えた。

しかし、「これまでやり通せなかったことを今度こそやり通したい」という思い、自分を慕ってくれるスタッフの信頼に応えるため、会社を立ち上げることにした。

 

妻として、母として生き、意に染まぬ仕事もしてきた。

私の本当の人生はこれから始まる。