ゾラが引退 | けぷけ

ゾラが引退

 カリアリのファンタジスタ、ジャンフランコ・ゾラが現役引退を表明した。
 彼の次のようなコメントがクラブから発表されている。
「シーズン終了から少々時間が経ってしまったけど、僕としては考える時間が必要だった。 結論を出すのは簡単じゃなかった。 それでも、この数年間で、現役生活を続けることでできなかったことをやってみたいという欲求が日増しに高まってきたんだ。 だから、僕は現役生活に終止符を打とうと決心したんだ」
 
 セリエAでの挑戦をスタートさせたのは16年前。
 セリエC2の地元チームでほとんど無名の存在だった彼が、マラドーナ率いるナポリでセリエAにデビューした。
 そこでファンタジスタとして開花し、レギュラーポジションを獲得。
 1990年にはナポリはスクデットとイタリア・スーパーカップを獲得し、魔法のような年だった。
 1991年にはイタリア代表にデビュー。
 その後パルマへ移籍し、1993年にヨーロッパ・スーパーカップ、1995年にUEFAカップを獲得した。

 続いてイングランドへと渡り、スポーツの面でも生活の面でも、おそらくイタリアでは得られなかったであろう満足を手にすることができた。
 97年にビアッリ率いるチェルシーに加入し、FAカップ2回(97年、2000年)、98年にイングランド・リーグカップ、カップウィナーズカップ、ヨーロッパ・スーパーカップ、2000年にチャリティーシールドのタイトルを獲得。
 だが、ゾラが「名誉大英勲章」を授けられたのは、単にスポーツの面での活躍だけによるものではなかった。
 イングランドサッカー界での5年間の活躍と高貴な意思に対して、2004年に女王エリザベス2世からこの勲章を授けられた。
 
 「サー」ゾラのサッカー選手の歴史はこれで終わるが、彼の功績は伝説となり得るだろう。