ロシア杯で本郷理華ちゃんが優勝したんですね。

シニアデビュー、GPデビューですごい快挙ですね。

さて、あの日から一週間が経ってしまいました。

そろそろ書いておかないと細かいところを忘れてしまいますね。



中国杯男子フリーのこと。

あの日は中国にきて二日目、11月8日。
せっかくだからとゆづ友さんと上海市内観光に出ておりました。

豫園に行ったり、飲茶のお昼を食べたり

テレビ塔に登って降りて、

予定時間をかなり過ぎてへとへとになって

東方体育中心(会場)に到着。

女子フリーには間に合いました。

今日は女子フリー、男子フリー、そして表彰式まで、長丁場です。

女子フリー、佳菜子ちゃんもがんばったけど、トクタミシェワが見事な演技で金メダル。

男子の前の休憩でトイレに行ったり、アンケートに答えてカードもらったり。

いよいよ男子フリー。

第一グループの最後、ミーシャがすごくいい演技で会場が沸いた。そんな中、みんなの意識はリンクサイドに出てきた第二グループ。

私の位置からは見えないけど、もう歓声というか、黄色い声が上がっている。

ちょっと身を乗り出して見ると

結弦くんが見えた。

はじめて見る衣装、白、黒、赤がみえる。

赤、ちょっと意外だった。

王子さまみたいだ、わぁーっと盛り上がる。

ドキドキしながら6分間練習を見る。

と、もうすぐにハンヤンと振り返りざまにぶつかってしまう…

結弦くんばかり目で追っていたのでどんな風にぶつかったのか、わからない。

二人とも倒れこむ。

ほどなくハンヤンはおきてリンクから出ていく。

結弦くんは、倒れたまま、仰向けになって動かない…

よく見ると胸のあたりがヒクヒクしている…

痙攣でもしているのかと思った。

一体、どうなってしまったのか…

しばらく倒れたまま、誰も助けに来ない…

目のまえの光景が現実のものとは思えない。

これは悪い夢でも見ているのか…

長い長い時間、永遠とも思える時間が流れ

やっと2名、救護がきて結弦くんを起こして連れて行く。

ケガしてるみたいだ。

この後は、私の席からは様子がわからず。

右手側の人々が立ち上がっていて何も見えず。

外国人の子供さんがジェスチャーで、おでこと首?が切れて血が出ていると言っている。

見えないから怖い想像だけが膨らんでいく…

あたった時の様子がよくわからないので、何で切れて出血しているのかわからない。

まさか、スケートの刃で?ととなりのゆづ友さんに尋ねると

もし刃で切ったならものすごい出血になるからもっと大騒ぎになるという。

どちらにしろ、今日はもう演技はできないと思った。

みんな不安でざわめく中、6分間練習が再開された。

結弦くんがリンクに出てきて、滑りはじめた。

頭にターバンみたいなの巻いている。

みんな、悲鳴。

嬉しいのではなく「やめてー」というもの。

私の回りはとにかく「やめてー」が多かった。

大丈夫?ゆづー。

無理しないで~

もういいよー

お願いやめて~

などなど。

私も思わず「大丈夫なの?」「無理しないで~」

と叫んでいました。

目の前を通る結弦くんは頭にテーピング巻いて止血して、フラフラで滑ってる。

顔は真っ白で、とにかく怖かった。

このまま滑ったら死んでしまうのではないかと思いました。

しかし、その一方で、指折り数えて何かを確認している結弦くんを見ました。

ジャンプの確認をしているようだ…

この場でもすごく考えている結弦くんがいました。



男子第二グループが始まりました。

結弦くんが本当に出てきて演技するのか

気が気ではなくて、ほとんど集中できないまま

順番が進み

ハンヤンが出てきました。

ジャンプミスが続く。

なんとか滑り終えました。

そしてやはり、結弦くんは出てきました。

ハンヤンの点数を待つ間、リンクで滑っている結弦くんを見て

本人が演技したいと強く願い

コーチがそれを認めたなら

ファンは応援するしかない、と思いました。

そして演技ははじまりました。

最初から怖いまでの気迫が出ていました。

そして顔色は真っ白でとにかく怖かった。

本当に死んでしまうかもしれない、と思いました。怖くて怖くて、早く、できるだけ無事に終わってほしいと祈っているしかありませんでした。

演技が終了しました。

どよめきとぬいぐるみの雨が降ってきました。

フラフラでキスクラに戻り点数が出ると驚き

そして泣いていましたね…。

その後は見えなくなり、担架で運ばれたらしいと聞きました。

その後、コフトンくんの演技。

コフトンくんはやりにくかったでしょう。

先ほどまでドラマのような時間が流れていたので。

それでもだんだんといい演技になって

優勝しました。



その後、放心状態でペアの演技を見て

結弦くんのいない表彰式を見て帰りました。

帰ったら12時を過ぎていて、今から食事という気にもならず、お菓子を少しつまんだくらいで済ませてしまいました。

しかし結弦くんは、本人はそんなつもりまったくないだろうけど、どうしてこうもドラマのような展開になるのだろう~とゆづ友さんと話しました。

しばらく興奮と、結弦くんの容態が心配で

なかなか寝ることができませんでした。


翌9日、結弦くんは検査のため、日本に帰って行きました。

結弦くんのいないエキシビションはかなり寂しく感じたけど、

ミーシャが盛り上げていたし

ドーンブッシュの闘牛士が最高で

いいエキシビションでした。


帰国の日 10日には、結弦くんの検査の結果も発表され

とりあえず脳に異常はないとわかり

ほっとしながら家に帰りました。


とっても長い四日間でした。


今回フリーの日以後のことしか書いてませんが

この四日間は

男子フリーのミーシャの演技までと

男子フリーの第二グループの6分間練習から後と

二つに別れてしまった印象です。

まったく別の世界を見た気がします。


前半の到着からSPの日のこともまた書きたいですが、

今日はこのへんで。