タイトルに①とつけてしまいましたが。
①があると②、③って続くんかーい、とか
シリーズ化を狙ってるんかーい、って言うツッコミは無視して、話を続けましょう。
好きなタイプの人に同時に告白されたら、皆はどういう対応をするだろうか?
片方には悪いと思うけど、一人を選ぶ人が多いだろう。
人としては当然だと思う。
ここから妄想を始めます。
高畑充希が現れた。
杉咲花も現れた。
「大好きです。私と付き合って下さい。」
チャンス。大チャンス。
二人共に大好きだ。どちらかを選んでも得しかない。
しかし損得勘定で選んだらクズだ。
ダメ人間に成り下がる。
ニヤケそうになるのを必死に抑えて、なるべく平静を装って答える。
「外見だけで人を判断するのは好きじゃない。
二人共に友達から始めて内面を知り合ってから判断する。それでどうだろうか?」
上手い事を言ったと思う。
少なくとも片方だけを傷つけない。
ただ問題もある。
答えを引き延ばしただけで、結局一人は傷つくかもしれない。
人に対してマウントをとるのは嫌いだ。
人間として対等な関係でありたい。
付け加えた
「三人一緒に会って遊ぶのは止めよう。必ず嫉妬がうまれる。俺を好きになった二人に、そんな敵対心を持ってほしくない。同じ男を好きになったんだから、仲良くして欲しい。約束出来るかい?」
二人は顔を見合せ、お互いに頷き俺に言った。
「はい。宜しくお願いします。」
今日は特別だ。
三人同時に会わないと言ったが、もう少し俺の考えを伝えたくて、二人をカフェに誘った。
マスターの趣味なんだろう。
静かなジャズが流れる、落ち着けるカフェだ。
俺は煙草に火をつけてから言った。
「二人の貴重な時間を俺の為に使ってもらう事になる。だから、どちらかを恋人と決める為の期間は早い方が良いと思うんだ。二股をかけているみたいな状態なのも二人に悪い。一週間づつ付き合って、どちらかを選ぶ。それでどうだろうか?」
二人の返事はイエスだった。
「約束する。付き合う一週間が1ヶ月、いや1年に感じる位、深く愛してお互いを知り合えるようにする。だから、どっちか選んでも相手を恨んだり悲しんだりしないで欲しい。」
喉が乾いて、アイスコーヒーを半分程一気に飲んだ。