限りなくいとおしい

限りなくいとおしい

指のかたち。

漫画・アニメ・セクシャリティー全般の分析やらなにやらを放り込むブログを新しく開設しました。

今後その手の記事はこちらに。


青い月のためいき

Amebaでブログを始めよう!

NGワードで弾かれ弾かれ!!

もういい!引っ越す!

 

2007年か2008年からこのブログでやってたけど更新停止します。

たぶん消さないとは思う。消したら気まぐれ。

Little Piano Tour vol.6 TOKYO FMホール

なんかわーーーって書きたくなったので今までの私のなかで(消した記事含め)最速レポートになる。ライブ終了6時間後て。
本日のセットリストは今までにリリースしたアルバムのなかから事前リクエスト投票を募って、それをだーっと20位から1位まで順番に並べたもの。
MCの合間前方スクリーンにランキング発表として順位と曲名が映し出されるのが面白かった。
MCも少し多めでホーム感あって楽しい雰囲気。

セットリストは倣って順位で書き出します。
それと今日はMCで昭乃さんが「これは○○ってアニメの曲で~」ってよく言うなーと思ったので提供先のアニメもうしろに記してみました。
昭乃さんは途中途中「これ、、なんの作品だっけ?」「ED? だったかな?」とあやふやだったので観客から助け船を出されたりしてましたけど……。笑
ファンは大抵わかっている……。


セットリスト

20位 蜜の夜明け(狼と香辛料)
19位 月の家(星方武侠アウトロースター)
18位 遥かなロンド(ぼくの地球を守って)
17位 空から吹く風
16位 スプートニク
15位 キミヘ ムカウ ヒカリ(ゼーガペイン)
14位 星の木馬(地球防衛企業ダイ・ガード)
13位 月からの祈りと共に(ぼくの地球を守って)
12位 風と鳥と空(ロードス島戦記)
11位 パンジー
10位 さかさまの虹(ロードス島戦記)
9位 WANNA BE AN ANGEL(マクロスプラス)
8位 花かんむり
7位 金の波 千の波(ARIA The ORIGINATION)
6位 叶えて(あやつり左近)
5位 ガレキの楽園
4位 きれいな感情(NOIR)
3位 Moon Light Anthem~槐1991~(ぼくの地球を守って)
2位 空の青さ(パルムの樹)
1位 覚醒都市(東京アンダーグラウンド)

――アンコール――
Little Piano Song(新曲)



並べてみるとやっぱりアニメ提供曲強いね!
確か投票自体は誰でもできるから普段あまり昭乃さんのライブに行かない人も結構投票したのかな?
ただまあアニメ自体曲自体が有名だからどうなるってアーティストでもないと思うのでわりと純粋に「聴きたい」曲の順位になったんじゃないかと思います。みなさん菅野よう子大好き問題。
VOICESや美しい星なんかはライブ定番曲だし今回のツアーでも前振り的な形で歌っているので入らないのも頷ける。

私はツアー初日の『妖精の死』が素晴らしすぎたのでこれに投票したんですが報われませんでした。笑
でも昭乃さんは順位なんてあってないようなものと言っていたので本当に僅差の争いだったんでしょうね。
以前自由記述のリクエスト募ったときは票が1票ずつになるレベルでばらけすぎて困ったという反省からか今回はアルバム収録曲限定の選択形式でした。

こういうセットリストだと、「あーそうきたか~人気だもんね~」とか「わかる!! これライブであまり歌ってくれないけど聴きたいよね!!」って、他の観客と勝手に同調してる気分になる。笑


20位 蜜の夜明け
なんかライブ一曲目がこれ、というのはとても新鮮で、粋だと思った。
例によって昭乃さんは一曲目声の調子が悪いんだけど今日は二曲目にはすぐに持ち直したし、この曲はこれはこれで味が出ていた気がする。
「♪歌う鳥よ……」の「う」が少々出づらそうになりつつもひねり出した感じになってそれがなんか知らんが曲を跳躍させていて鳥肌立った。
ピアノアレンジがちょうどいい受け皿になっていて好き。間奏部分も。

リリースしたばかりのライブのとき昭乃さんが『狼と香辛料』を「すごーく大きい年の差カップルの話」とまとめていたのが結構印象に残ってる。
新作始動嬉しいなー……アニメ三期やってほしいまた昭乃さんOP歌ってほしい……。

19位 月の家
人気曲ですねーもっと順位高いかと思ってた。あと今回昼の月がなかったのは少し意外かな。

18位 遥かなロンド
円形と左右対称が印象的な映像。
「回れよ回れ」からきているんでしょうか。思い出させるは輪廻転生ですね……。

17位 空から吹く風
昭乃さんはこれがランクインするのが意外だったと言う。こういう曲が埋もれずに発掘されるのがリクエストの醍醐味ですね。
私も生で聴いたのはたぶん今回のツアー初日が初めて。
それで比較がしやすいんだけど、この曲相当練習したんでは? 今回のツアーで何回歌ったんだろう。
前回はCD音源に近く軽快にピアノが跳ねていった記憶があるんだけど、今回ピアノにも声にも余裕となめらかさが加わり優しく柔らかい印象になっていた気がします。

16位 スプートニク
これもなんか優しい印象だった!!
アレンジは今回のツアー通して同じ打ち込み音源メインだったと思うけど、前回赤レンガで聴いたときはもう少し冴えた雰囲気で真正面から向かってくる感じだったような?
スプートニクはライブ定番曲でもあるけどそのたび新しい面が見えてくる気がする。

15位 キミヘ ムカウ ヒカリ
「この二曲はライブでもよく歌ってる~」と始まり、スプートニクはわかるんだけどこれそんなに歌ってるんだ??
去年ほぼライブ行ってないから歌っているのかもしれないけど、私は生で聴いたのたぶん2010年の年末ライブ以来だからめちゃくちゃ嬉しかったよ!!
今年ゼーガペインが10周年で盛り上がってるから……キョウとカミナギの幸せそうな姿の幻覚が本当に見えて感極まった。。
ぜ、ゼーガのための新曲……とかないか……。
映像テーマは「水」と「羽」。まさにゼーガペイン。
海に潜ってサビで光の羽がぶわっとたくさん舞う。これも静かに陰陽織りなされた曲なんだなあ。

14位 星の木馬
だからなんで昭乃さん外国語なんて歌いづらいコーラスをその場で歌わせようとするの笑
以前もこの中国語の部分歌わせようとしてみんななんとなくで乗りきった感じだったけど、今回はちゃんと前方スクリーンにカタカナに直した歌詞が書いてありました。(でもこの曲映像があったはずなのでちょっと見たかった)
なのでコーラスは余裕で歌えるけど、またもやいきなり「サビでハモってほしい」と難易度高いことを……笑
私も最初のハミングまではなんとかなってもハモる技量はありませんでした。。できる人はできてたかな?みたいな雰囲気。
でも昭乃さん合唱すると本当に嬉しそうでこちらも幸せになるから頑張ろうって思うよね……。

細かいけどCD音源では「ずっといきていこう」の「いこう」に急所があって、ここは「いこう」であって「ゆこう」ではないのがひらがならしさがあって好きなんですが、今回一番だけ「ゆこう」と歌ってくれて、これはこれでレアでいいものを聴いたなあ、と思った。

13位 月からの祈りと共に
アニメ挿入歌、歌詞のない子守唄がランクインするのはさすが昭乃さんだなあ……。
私が昭乃さんに強烈に惹かれるきっかけとなった曲。今回ぼく地球の曲3曲も入っていて満足だよ……。
いつもは「ラララ……」がずっと続くけど、今回は「ラチュラ……」って感じでchu音が入っていた。

12位 風と鳥と空
年末ライブでは確か映像なかったよね?
それ以前にどこで聴いたか思い出せないけどほとんどの曲に映像がついてくると楽しいなー。

11位 パンジー
これ初めて聴いた、かも?
こういう、あまり披露されないがゆえに潜在的な人気が高まるような曲が多くなるのかな、と思っていたけど、結構ストレートに人気な曲が多かったかな。
個人的にそういう意味+ファンになりたての頃とても好きだった曲なので聴けて嬉しかった。
思想色強いのでとても刺さる曲……。
「脱北者のことを思ってつくった曲で、そういうので多少なり印税もらっていいのかなと悩んだけど、相談した人に「思いはいつか届くからいいんだよ」と言われて歌うことに決めた曲です」

10位 さかさまの虹
久しぶりにこの映像見たなー。
この曲も根強い人気を感じさせるけれど、私は比較的思い入れの少ない曲なのでへえ……と思う。

9位 WANNA BE AN ANGEL
今日声の調子よかった……!
のびのびと声が響いて気持ちいい。
やっぱり相当根詰めて練習したんじゃないかしらと思ってしまう。
ライブでこの曲といえばラストの盛り上がりのほうに入るのでいつもは終わるとすぐ昭乃さんが「ありがとうございましたー」と頭を下げて極まる拍手、の流れになるけど、今回は中盤ということで「このあとまだいっぱい聴けるんだ……!」という嬉しさを感じた。笑

8位 花かんむり
今回の合唱曲2。
ほんと合唱すると楽しそうに声跳ねるよね昭乃さん……もっと公演ごとに全然別の曲やっても対応できると思いますよ……。まあ昭乃さんのほうが大変かもしれないけど。
途中昭乃さんが歌わずに観客の声だけ聴いたりして、本当に聴きたいんだなあ、歌ってくれるのが嬉しいんだなあというのが伝わってくる。
声の感じから、今日は男性客多めだったのかな?見渡した程度ではいつも通り男女比半々かなと思ったんだけど。
ただ今日は昭乃さんのほうが歌詞を間違えて観客ともどもちょっと混乱したりもした。笑

7位 金の波 千の波
個人的に一番意外な順位。
『ARIA』 側からは「これから始まる、という曲で」というオーダーだったらしく、昭乃さんの「陽」の部分が開放していった時期の筆頭曲という印象だったんだけど、 久々に聴いて「どんなときでも空がそこにあるの 見上げるだけの力を与えて」……ってやっぱり昭乃さんじゃないか……と今日思った。
空を見上げるだけの力。ちいさき者の些細な力。
それだけのことを昭乃さんは眼差して肯定してくれるんですよ……。
映像は昭乃さんの絵。まんま『ARIA』のゴンドラ。それが、天の光へ向かっていく。
映像もライトもオレンジ基調の温かい空気でした。

6位 叶えて
このへんから大分残りの曲が絞れてくる。
それまでがあまり見当つかないというのも新居昭乃曲の面白いところだなと思います。
去年やっとこ『あやつり左近』のアニメを見れて、叶えての素晴らき切なさを深く知ったんですけど、今日は切なさよりもやっぱり優しさ溢れる声の日だったな。

5位 ガレキの楽園
アニメ提供曲揃いのなかでこれは違うけど、『鉄コン筋クリート』をイメージして作られた曲。
今までアニメ版を見て、だと思いこんでいたけど漫画版からのイメージだったんだ?
個人的なこの作品の物語体験はまんま昭乃さんの曲を聴いているときのようにちいさき者たちの透徹した視線が深く根差して染み渡っていく心情にさせられたというものなので……「戦う」というのは強さではないんだ……。
ステージいっぱいの赤いライトが本当に似合う曲だと思う。
久しぶりに保刈さんのギターで聴きたいなあ……今保刈さんは昭乃さんのアルバムの仕事でたいへんお忙しいもよう。

4位 きれいな感情
昭乃さんのピアノなしで音源が多分CDと同じものだったからか、基本に立ち戻ったようにCDと寸分たがわぬささやくような愛がこもっていて、「ライブ感」を重視する私もこれはよい心地だな、と思った。
14歳の初恋の曲という。これも『NOIR』側からのそういうオーダー、みたいなニュアンスで語られていて少し驚いた。そうなのか『NOIR』……。

昭乃さんは様々なプレッシャーでつらかった時期があったそうなんですが、先ほどパンジーについて相談した方に昭乃さんは8歳のままなんだよ、8歳の子供が責任を負わされてるからつらいんだよと言われて楽になったとMCにて。
昭乃さんのいつまでも純粋な妖精さんみたいな感じは、8歳のままの心を持ってるからかもしれませんね。それは本当に稀有なこと。
そうして私たちは浄化されてしまう。

3位 Moon Light Anthem~槐1991~
ぼく地球曲3曲め!!
これも確かに人気があるのはわかるけどこんな高い順位だというのは少し驚き。
凄く切ない曲だと思うんだけど映像がなんか豪華な月。
ぼく地球4巻時点で作った曲だっというのは初めて知った。(OVAの企画その頃からあったんだな……)
一成が一番つらい時期のね……「死」という言葉が入ってる昭乃さんの曲は確かこれだけだったと思うんだけど、今回特に、重たく響かせていた。
昭乃さんいわく「歌わせてもらえることがありがたいと思った曲」。
「『空の森』に収録された音源をもう越えられないと思う」と。その昭乃さんの幸せな気持ちを汲んで音源を聴きなおしましょう……。

2位 空の青さ
うわ~~~今回の泣き所……。
空が大好きな昭乃さん、今回のライブでも遠い空へ帰っていったり空から風が吹いてきたり空から闇へと吸い込まれたりヒカリの羽が空へ広がったり空の悲しみを忘れなかったり空には届かないと笑ったり空がそこにあったり空ばかり見ていたりという歌詞が続いていたけれどやはり「空」の集大成といったらこの曲か……納得の順位。
『パルムの樹』はまあ特に好きな作品でもなくちょっと他のアニメの話になるけど今日のライブで完全に私のなかで蒼穹のファフナーEXODUS最終回の総士イメソンになってしまった、、泣く。
今日一番のすすり泣きが周りから聞こえる。

「♪君が涙を流すときには……」の入りがいつにもましてウィスパーボイスで、本当にそっと心の内側に入り込んでくるのが恐ろしいほど。
昭乃さんが歌うために生まれてきたというのは、紛れもない事実であると思う。

1位 覚醒都市
絶対1位だと思ってたよ!!
前のリクエスト投票のときも1位だったよね?
昭乃さん的には「地味な曲だと思うんですけど……」と戸惑いのご様子。まじか、昭乃さんの「悲痛なやさしさ」真骨頂だと思うんですが……。
私も昔は好きというほどでもなかったのだけど、たしか2008年のアキノスフィアのときだったかな、それの一曲目にこれがきて意味わからないほど涙流して以来大好きです。
そのときから変わらないいつもの空を五線譜が駆け巡る映像で、締め。

アンコール Little Piano Song
アルバム収録予定のできたて新曲。
歌なしのピアノ曲がアルバムに入るんだー、初めてだね。
『Magic Garden』もあとから歌詞入れたりしてたのに。
出だしがちょっと『At Eden』と同じ音?っぽかったです。





いやー、面白く濃いライブでした。
ほんとただ書きたいだけの一心でいつもレポには書かないことまで書きすぎた。
ただ『ソラノスフィア』以降の曲が蜜の夜明けしかなないのはちょっぴり残念だと思っていて、まあ、新規のファンより昔からのファンのほうが圧倒的に多いので当然だとは思うんですけど、人気という形で日の目が当たってほしい曲も結構あったり……。
今日出たこれら納得の人気曲以外から投票させたらどんな順位になるのかも気になります。まあそれでも多分私だって妖精の死とか凍る砂とか昔の曲選ぶだろうけど笑


いや本当に今回のツアー大変だったと思うんですよ。
昭乃さんはMCで冗談めかして「やめちゃっていいかな」とか言っていたけど、何十曲もの曲を覚えて練習して、アルバム仕様とリクエスト仕様のセットリストを用意して、しかも夏に出すアルバムの準備もしてなんて、つらくないわけがない。
言ってしまえば昭乃さんは既に一定数のコアファンを獲得している安泰なアーティストだからなにも無理して新しいこと珍しいことを画策する必要なんかないと思うのよ。
それでもファンを喜ばせるためだけにいつものリトルピアノと趣を変えてこうして披露してくれるのは本当にありがたいと思ってます……。

今回のツアーは三ヶ所行ったけど、最終日の今日以外は終演後他の場所のライブのチケット購入列が結構並んでいてみんなアルバムライブツアーに興奮したんだな~と思った。
私も!スタンプラリーで景品もらいたかった!!けどアニメの円盤イベントグッズや地方アイドルの遠征費用にお金を回さなくちゃならなくて三ヶ所が限界……。
せめてとツアー中久しぶりに昭乃さんへファンレターを書きました。アルバムライブへの喜びと感謝、一番好きなアルバム『降るプラチナ』のセットリストを聴けた嬉しさを書き連ねたけど、どうか気持ちが届いてますように。
まずは8月21日(目標)の新アルバムが楽しみ!!
ブログ引越しました。

青い月のためいき

正確に言うと漫画・アニメ系セク系のよしなしごとの記事を移動させました。
いや、せっかく検索のいいとこに表示されたりしてるので、こっちのほうを消す気も今のところなく移動というかコピーなんですけど。
今後考察分析のたぐいはそちらに書く予定です。
こっちはまあのらりくらりと。
なんにしろ更新頻度元々低いのがどっちもさらに下がるだけだと思いますが。
まあああいうの書くにはどことなくアメブロ居心地悪いからね……。

たぶんそっちで飽くなき少女漫画やらファフナーやら昭乃さんやらセクシャリティーやらのあれこれをつづっていくと思います。
ではよろしくお願いします。
新潟県の地方アイドルグループRYUTist。
活動拠点古町まで行ったのは今回3回めですが、地元のヲタともだちに案内してもらって簡単に聖地巡礼してきました。

BPSR

まずは『Bitter Pain , Sweet Revenge』のジャケット写真ロケ地。
背後に信濃川が見えるので結構楽に探せます。
道順は車で案内してもらったのでまだ自分では行けません。

BPSR

一本橋である万代橋ではなく、二本橋の下です。
新潟駅側とは反対のほうで撮影したもよう。

BPSR


次、どっぺり坂。

どっぺり坂

新潟駅から一本道で行ける。異人館に挟まれているみたいです。

どっぺり坂

古町を一望できて結構綺麗。
手すりを支えるいかりがかわいい。
『どっぺり坂』の歌詞で風が潮風になる、みたいなことを歌っているので潮の匂いがするかしらんと思ったけど特にそういうことはなく。笑
でも少し行った先が日本海で綺麗でした。



次は新潟空港。
『Beat Goes On!~約束の場所~』の裏ジャケロケ地。
Arrivals and Departures』ってこと?

空港

Beat Goes On!~約束の場所~

もうCDは廃盤になっていて、まあ私はCDはライブの物販で少しずつ買ってるだけのファンなんですけど、当時の音源が聴けないのはちょっと残念です。
お土産やさんを見たらNGT48のコラボ商品が売ってました。

空港


今年上半期は新潟まで行く気はなかったんですが若奈ちゃん卒業と聞いて急遽行ってきました……。
正直めちゃくちゃ悲しいです。
最後に一目見れてよかった。
これからどうなるかわからないけど、でも、私はまた古町まで彼女たちに会いに行くと思います。
今日はともちぃの誕生日、おめでとう。

画像引用:RYUTist online-shop
引用部分色つき太字。

『妖狐×僕SS』『ぼくの地球を守って』のネタバレあり。

これはあくまで前世もの類型という外的文脈に依拠する“分類”であって、総士がどのような存在であるか、あるいはファフナーという物語があの総士を希求した理由の考察ではないです。



「前世もの」作品の構成要素――少女漫画と少女漫画以外の相違性


前回の記事では「前世もの」作品の構成要素を分解・分析しました。

「前世もの」の定義は「生を越えてつづく自己に懐疑を抱く転生作品」として、運命と自我の兼ね合いに反発・葛藤・考察しない転生作品と区別しました。


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さて。
ファフナーを輪廻の物語として見たとき、これもまた「前世もの」として捉えられることがわかります。
ファフナーは生を越えてつづく自己に懐疑を抱いた転生作品(の亜種)です。



元々『蒼穹のファフナー』は大いなる運命、輪廻のことわりを獲得する物語でした。

「最初は、みんなひとつだった。大きくて深い場所」
(『蒼穹のファフナー』15話)

『蒼穹のファフナー』15話
「同化現象って言うんだって
僕たちの体のなかに記された、遠い場所への帰り道なんだって」
(『蒼穹のファフナー』15話) 

フェストゥムの祝福は「無」でした。
いなくなったら何も残らない停滞が待ち受けていました。
それが人類と関わるうちに変わっていってついに生命の循環を理解したのが無印のラストです。

『蒼穹のファフナーRIGHT OF LEFT』
「代謝って体を生まれ変わらせることだよな。お前たちもそれを手に入れた
それって命になるってことだろ」

(『蒼穹のファフナーRIGHT OF LEFT』)

『蒼穹のファフナー』25話
「ミールに教えてあげないと。生命にとって、終わることが新しい始まりであることを。
生と死がひとつのものとして続いていくことを」

(『蒼穹のファフナー』25話)


ファフナーは古来SFが描いてきた「自我の融解」が一定の静止状態である物語を克服したのです。
それは奇しくも運命を受容する少女漫画性の獲得でした。

参考:
『エヴァンゲリオン』の中では「自我の融解」が、逃避かもしれないが選び取りさえすればそこにある一つの理想郷、一つの帰結、至福の静止状態として認識されているのに対して、少女マンガにおけるそれは、あくまでも一つの始まり――そこから存在が個別に変化し、枝分かれしていく〝始源〟の状態――として認識されているということだ。
(『私の居場所はどこにあるの? 少女マンガが映す心のかたち』藤本由香里/p321)



また、ファフナーは「受容」がひとつのキーワードでもありました。

『蒼穹のファフナーEXODUS』26話
「俺は、お前だ。お前は、俺だ」
「敵のミールの鼓動……。一騎が、敵の意志を同化した」

「そう。受け入れることもひとつの力だよ」

(『蒼穹のファフナー』26話)


『蒼穹のファフナー』24話

「無論真壁紅音自身にとってもそれは不測の事態だった
だが我々と接触した瞬間、我々を迎え入れ、祝福した」

(『蒼穹のファフナー』24話)



「前世もの」作品の構成要素――少女漫画と少女漫画以外の相違性


「受容」は少女漫画の特徴のひとつです。
大いなる超自然の運命に反発するのではなく受容する。それは今につながる清濁併せた過去も受容するということ。

だから過去は変えられないものなのです。

HEAVEN AND EARTHまでファフナーはとても少女漫画的な作品でした。



ところがEXODUSは少女漫画的要素を薄め、受容するばかりでない抵抗と希望を積極的に勝ち取る姿勢をあらわにしはじめました。
それが「運命に抗うことで見出される希望」というキーワードに表れています。

運命をただ受容していたら無慈悲で残酷な絶望しか残らず一番希望に満ちた未来にはたどり着けませんでした。
抗わなければならない。しかし過去は変えられない。だからカノンは未来を変えたのです。
(運命を受容するタイプの少女漫画では、「今」を変えて未来に繋ぐことはあっても「未来」に干渉することもできません)

また、「力」という言葉を多用するようになります。
乙姫は「受け入れること」を理解すべき力だと言いましたが、織姫は与えられた力を能動的に利用することを正しく理解せよと乙姫以上に突きつけました。
支配力へのまなざしも強め、ニヒトとレゾンの支配性の対比も描きました。
「力」をコントロールできるかどうか。今までのファフナーでは命題にならなかったことです。

そして過去が現在に寄り添う物語から目標を未来に設定してそこへ到達しようと邁進する物語へと変化しました。
少女漫画の構造ではあまり主流だと言えないものです。


『蒼穹のファフナーEXODUS』13話

君は知るだろう

本当の悲劇は絶望によって生まれるのではないことを

運命に抗うことで見出される希望

それが僕らを犠牲へと駆り立てた

(『蒼穹のファフナーEXODUS』13話)


ファフナーは運命をただ受容する物語を手放しました。
そしてそれは「輪廻の解脱」に帰結しました。
すなわち、一騎が人の生死のことわりを抜けました。(もしかすると「同じもののコピー」となって「生命の本質からはずれた」かもしれない総士もそうと言えるかもしれませんが先に言ったようにここでは問題にしません)

「運命」とは絶対に抗うことのできない超自然の支配的な力です。
その究極が死。それは単なる「因縁」の意味での「運命」ではない、「大いなる運命」に回収され得ます。
この救いようのない、変えようのない「死」をも少女漫画は受け入れます。
けれどもファフナーはそうではなくなりました。
「全ての虚無」から「輪廻の受容」を得たファフナーが「輪廻の解脱」に帰着したのです。



さて、「前世もの」を見ていきます。
二代目総士は「前世」(とあえて言います)の初代皆城総士とはどういう距離感であるか。


前世ものにおいて「前世」は基本的に「現世」を縛り脱却すべき枷となります。

『スピリットサークル』水上悟志/3巻p22
「おれはフルトゥナなんかに負けねえ!!
フォンにも ヴァンにも フロウにも!!」

(『スピリットサークル』水上悟志/3巻p22)


しかし少女漫画寄りの作品は前世の自我をも含めて現世の自己に引き継ぎそれを受け入れることができます。
今までのように少女漫画的な物語であったなら、ひょっとすると二代目総士と初代総士の自我が統合される可能性もあったかもしれません。

『ボクラノキセキ』久米田夏緒/4巻p90-p91
「なかった事にも…忘れる事もしない
全部まとめて俺だから」

(『ボクラノキセキ』久米田夏緒/4巻p90-p91)


ファフナーは少女漫画ではありません。
少女漫画ではなくなりました。

織姫は芹とともに皆城乙姫の灯籠を流して乙姫に別れを告げました。
皆城織姫は皆城乙姫とは別の存在であり、二者の人格は統合されませんでした。

総士は記憶を失いました。記憶が欠け左目の傷を失った総士はもはや我々の知る皆城総士ではなくなったのです。


しかし初代総士は二代目総士の「脱却」すべき枷になるでしょうか。
二代目総士は「前世」を切り離して今だけの自分の人生を生きるべきなのでしょうか。


制作スタッフ陣含め我々は皆城総士への愛着を脱却したくはありません。
加えて、言うまでもなくファフナーは過去を捨てるような冒涜を許さないのです。
未来を求める物語に変わってもずっと、過去は寄り添っています。

よってもしもEXODUSの続篇があるとすれば、ファフナーは「違う人間だけれども本質は同じ」という描写を採択するのではないかと個人的に思っています。
それは既にEXODUSにて皆城織姫の本質が皆城乙姫と同じであったという描写で示されました。

参考:
『妖狐×僕SS』藤原ここあ/8巻p33-p34
彼の中にもある生まれ変わっても変わらない業。
(中略)
それが「君」の正体なんだね

(『妖狐×僕SS』藤原ここあ/8巻p33-p34)(中略は引用者による)


だからそのときは一騎が「お前って本当に不器用だな」と言ってくれるはずです。きっと。
(私自身はあまりEXODUSの続篇は望んでないですが)



さて、ファフナーは少女漫画でなくなったと言いました。
しかし少女漫画性を完全に破棄したわけではありません。基本的には運命を受容する物語です。
だからこそ輪廻を解脱した一騎が異質な存在なのです。
その一騎も「俺は、お前だ。お前は、俺だ」の受容の精神をEXODUSでも発揮しました。

参考:
少女漫画を読んでいると、戦後民主主義がことあるごとに唱えてきたアクティブさが機能不全に陥り、何かをそのままの形で受け容れるという瞬間が訪れた時に救いがやってくることが多い、受容性がむしろ何かを生むきっかけになるということです。
(『戦後民主主義と少女漫画』/飯沢耕太郎 章:終章 純粋少女と少女漫画のいま 節:少女原理とは何か? 7段落)

『蒼穹のファフナーEXODUS』8話
「運命を受け入れなさい

たとえどんなものでも人と彼らの架け橋になるために」

(『蒼穹のファフナーEXODUS』8話)

『蒼穹のファフナーEXODUS』26話
「すべてを受け入れて世界を祝福するとき、誰もが希望に満ちた未来を開く
いつだってそれは信じていい未来なんだよ。総士」

(『蒼穹のファフナーEXODUS』26話)

祝福を受け入れ自身が世界を祝福し、清濁併せた運命を受容する。
それゆえに過去からつづいてきた今を肯定する。
たとえどんなにつらい思い出があっても過去は絶対に変えられない。いなくなってしまった人を取り戻すことはできない。

『蒼穹のファフナーEXODUS』9話
「平和な夢は見られたか、一騎」

「よく寝た。いい夢だった。たぶん」

(『蒼穹のファフナーEXODUS』9話)

この夢は「翔子も衛も誰もいなくならなかった夢。だけど過ぎてしまったことだからたぶんと付け足した」のだと明かされました。(2015/5/24『蒼穹のファフナーEXODUS』スペシャルイベント-痛み-にて。うろ覚えですが)
これはまさに過去からつづいてきた今、運命の受容です。

過去があるから今がある。過去からつづいてきた今をもって未来へ繋いでいく。
少女漫画の前世ものはそれを静かに受容できるのです。

参考:
ここで語られているのは、けっして停止しない永遠の回帰の感覚である。そこには依然、葛藤もあり、苦しみもある。だが、世界は私である。たとえどんな存在の仕方にせよ、「私」は世界に影響を与えている。世界は私無しでは、いまとは違ったものになってしまうのだ。
(中略)
今まであなたの生にかかわってきた「生命」たちは、「あなた」の身体を通して、「未来」に還っていこうとしている……。

(『私の居場所はどこにあるの? 少女マンガが映す心のかたち』藤本由香里/p322-p323)(中略は引用者による)


『ぼくの地球を守って」日渡早紀/?巻p?
「私達はみんな未来へ…未来へ還るの
幾度も転生を繰り返して
銀河系も…地球も…回帰…しながらみんな未来へ還っていくんだわ
貴方が…こんなに懐かしいのも きっと…未来でまた出逢えるからなんだわ」
(『ぼくの地球を守って』日渡早紀/20巻p26-p27)

『蒼穹のファフナーEXODUS』26話
「ねぇ、あの向こうには何があるの?」
「世界と、お前の故郷が」

「世界、故郷……」

「…………行こう、総士」

(『蒼穹のファフナーEXODUS』26話)

『蒼穹のファフナーEXODUS』26話
君は知るだろう
苦しみに満ちた生でも存在を選ぶ心。それが僕らを出逢わせるのだと
世界の祝福と共に僕らは出逢いつづけ、まだ見ぬ故郷へ帰りつづける――何度でも

(『蒼穹のファフナーEXODUS』26話)

総士はすべてを受け入れて生まれ変わる道を選びました。
過去を受け入れ今を肯定し未来の今へ生を繋ぐ。
竜宮島が「故郷」であれるのはたとえ姿を変えようと総士のその魂が懐かしい未来へと還っていくからなのです。



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『ぼくの地球を守って』研究のために印刷してた『私の居場所はどこにあるの?』p321-p323を放送中何度も読み返していた。
私の人生の根幹はぼく地球なのでこそうしが「懐かしい未来」を手に入れたことにどれだけ興奮したことか。

私の嗜好これなんだなあと改めて。「懐かしい未来」、昭乃さんもまたそうである。だからEXODUS最終回当日の昭乃さんのライブ号泣して大変だったのだ……。

見たこともない風景 そこが帰る場所
たったひとつのいのちに たどりつく場所

VOICES /新居昭乃)


少女漫画性というより母性云々といったほうがいいのかもしれないがそのへん浅学だしあんまり「母性」に固着した物言いは苦手(というより母性礼賛のイデオロギーが苦手)だし少女漫画のほうが馴染みがいいからなあ。
それと現代における「少女漫画」という語の「恋愛もの」に限定した扱われ方を相対化したい思いはいつでもあるから……。

でも「基本的に少女漫画である」というよりは今まで「陰」の物語であったファフナーがEXODUSで「陽」の要素を強化し全体性を獲得したと見るほうが本質に近いと思う。


そしてとりあえず提示された情報的に総士とこそうしの人格は統合されないと個人的には見ていますけどそこまで絶対にありえない話か?と言われればわからないし妄想は自由だと思うんですよね。

過去を受け入れ統合しないかなあ。

過去を受け入れる前世ものだって別に常に人格統合してるわけではないけれど。


参考:

『イティハーサ』水樹和佳子/15巻p30

わたしたちはすでにわたしたちではなくわたしなのです

わたしはわたしであることを受け入れました…

わたしであることの希望と絶望の両方を…

(『イティハーサ』水樹和佳子/15巻p30)(傍点省略)