アイスランドスーパージープツアー。
スノーモービルで雪原を走る!
簡単な乗り方の説明を受けて、
はい!出発!
10台くらいのスノーモビル。
一人だけ経験者がいて、あとはみんなスノーモービル初心者。
簡単な説明、といっても、
1台のスノーモービルの周りにみんなが集まって、
『このレバーを押すと進みます。ブレーキはこれね。』
くらいの説明。
『最初はゆっくり走って、だんだんスピードを出しましょう。では出発。』
以上。
着替えた倉庫の周辺を思い思いに走るのではなく、
ガイドさんを先頭に10台くらいが連なって、30分ほどどこかに向けて走るらしい。
10数台のうち、後ろから3番目の我々のスノーモービル。
ドドドドドド。
エンジンをかけてレバーを押して前のスノーモービルに続いて恐る恐る走り出す。
『重い。。!(´Д`;)』
レバーが思いのほか重いらしい。
どどどどど、、どど、、どどどどど
ゆっくりゆっくり進む。
どどどど、、どどど、、どどどどっど
『重い。。』
レバーが重くなかなかスピードが出ない。
いきなり上り坂。
どどどど、、、、どど、、、どどどど
前のスノーボービルとの間がだんだん開いていく。
どどどどっどどどどどっど
上り坂、下り坂。
360度真っ白な雪原。
雪だけ。
何の目印もない。
思いのほか他のスノーモービルは早い段階でスピードをあげている。
どどどどど。。
上り坂、下り坂、
上り坂、
!!!!!!(((( ;°Д°))))
あれ!?誰もいない!!!
前を走っているはずのスノーボービルの姿が見えない!
??
残るは轍のみ。
轍を頼りに走る。
下り坂、上り坂。
遠くにスノーモービル数台が見えた!
上り坂、下り坂、、
そして、
ストーム!?
風に巻き上げられた雪で前が見えなくなってきた!
視界が悪い。。
轍も見えにくくなってきた!
どどどどどどどどどどどどど
このまま雪が舞って、、
轍が消えたら、、
消えたら、、
( ̄ー ̄;
これは、
遭難っていう、、の?
そんな不安が頭をよぎる!
『あ、人はこうやって死ぬんだろうな』
そんな自分の死をほのかに感じる。
う~~ん。
それもありかな。
大好きな真っ白な世界で朽ち果てるのも、ありかな。
ネガティブなのかポジティブなのか。
すべては友達のハンドリングと天任せ!
すべてをゆだねよう!
アイスランドの神様にゆだねよう!
そんなことを想いつつも、
がんばれ!落ち着いて!きっと追いつけるから!
と祈るような気持ちで心の中で友達を応援する。
友達は必至で運転してくれてるもんね!
もう、友達を信じるしかない!
これまでも友達と世界中あちこち旅をして、
友達のハンドリングを信じて旅を切り抜けてきたもんなー!
アリゾナのハイウェイ、アラスカのカヌー。
もう、ここまできたら生きていることに感謝だな。
友達のおかげで命があるもの。
感謝。
生きていることに感謝。
なんかちょっと悟りの境地っぽくなってきた。
死を間近に感じるとそうなっちゃうのかな。
っていうか、
うちらの後ろにまだ2台いる。
彼らも不安だろうなぁ。
6人いればなんとかなるかな。
生き延びられるかな。
なんて思っていると、
前の方を走っていたガイドさんがやってきた!
我々がついてきていないのがわかって心配して来てくれたようだ。
『スピードを出した方がレバーは軽くなるよ。』
そうアドバイスしてくれた。
アドバイスしてくれたけども、それでスイスイ走れるようなら最初っから走れてるだろうさ。。
ガイドさんは前を走るスノーモービルと我々の間を行ったり来たりしながら走ってくれた。
ありがたい。
ガイドさんからしても、遭難者を出したくないだろうしね。
そんなこんなで目的地らしきところに到着!
絶景!
さっきまでのストームも嘘のように晴れた!
写真じゃ伝わらないね。
360度真っ白。
空と雪と氷だけの世界。
酸素と二酸化炭素と窒素と水だけ!
他にもいろいろあるだろうけど、
簡単な元素記号で表せそうな単純な世界。
真っ白。
さっきの悟りの境地の続きなのか、
心がとても穏やか。
真っ白な世界に浄化されていく。
寒さも、、、あまり感じない。
幸せ。
そう、幸せ。
これ以上の幸せって?
天国って、意外とこんなのかも。
って寝てみる。
こんな風に癒されている私の横で友達はヘトヘト。
本当にありがとう!
本当にお疲れ様!
ありがとう!お疲れ様!
何度言っても足りないくらい、感謝!
こんな極限の境地を体験できるなんてなかなかないな。
本当にありがとう。
休憩もつかの間、
再び列になって、
復路出発!
帰りはなんとか前の列から離されずに戻れましたとさ。
つづく。