『クオーレ』 デ・アミーチス 岩波文庫
身辺がイロイロとあわただしくなっちゃって
インプット(本を読む)時間はあるのだけど、
アウトプット(感想を吐き出す)時間…というか、こころの余裕がなくなりつつある、今日この頃。
読んだ本はアレコレたまっているので、とりあえず、最新読了本から、吐き出していこう
この本、『クオーレ』を知らない、という人はあまたいると思うけれど、
『母をたずねて三千里』を知らない、という人は、あんまりいないんじゃないかな。
ちなみにわたしは、アニメ『母をたずねて三千里』をばっちり見ていた世代ですけどね
で、なにが言いたいかというと、『母をたずねて三千里』は、この『クオーレ』に収録されているのだ。
初読は小学生のとき、岩波少年文庫にて。
上下巻で、『クオレ 愛の学校』という副題がついていた。
大人になってから、ずっと、もう一度読みたいんだけど大人向けのがないな~と思っていた。
図書館には1990年代に出た新潮文庫版が置いてあったんだけど、ボロボロで汚い保存状態があまりよくなくて、手をだしかねていたのだ。
そしたら、新潮文庫から平凡社を経て、岩波文庫から今年の7月に発売されていたとは
1880年代、統一を果たして間もない(…といっても、世界史にうといのでピンとこない)イタリア、トリノ。
公立小学校三年生になるエンリーコの、おもに学校生活の、一年間をつづった日記文学。
毎月、担任の先生が、イタリアのさまざまな地方に住む少年たちの物語を話してくれて、『母をたずねて三千里』はそのうちのひとつだ。
(だから60ページ足らずの短編なので、これにエピソードをあれこれ足して一年分のアニメにしたの、凄いよなあ)
小学生の頃、何度も読み返していたせいか、エピソードのほとんどをおぼえていた
(数か月前に読んだ本の内容もうろおぼえだったりするのにねー)
中でも好きなのは、聴覚障害を持つ少女と、外国に出稼ぎに出ていた父親が、数年ぶりに再会したエピソード
(反面、両親や姉の書き込み箇所はほぼおぼえていなかったけど)
正義感の強い同級生、優等生、虐待を受けている子、働きながら勉強する子………。
現代人から見ると、両親や先生を尊敬し、軍人たちに感謝し、よく働きよく勉強し…といささか説教臭い。
そして、イタリアすごい、イタリア人エライ
、イタリア万歳
、のなんと多いことかー
まあでも、イイコちゃんばかりではないわけで…。
不良少年のフランティなんて、今読むと、かなりキャラが立っているんだけど、学校を追い出されてそれっきり、だし。
1980年代にアニメ化された際は、救済措置がとられていたようだけどね。
アニメは未見なのだけど、再読していたら気になってきて、YouTubeでさがしてオープニング見てみた
そしてそのまま、『母をたずねて三千里』のオープニングになだれこんで、懐かしさにひたったのだった