お題甘 酒でした

※画像はおかりしました
冬に温めて飲むイメージを持たれている人が多い
甘酒ですが、夏バテ予防の栄養補給にも役立ち
実は冷蔵庫もない時代から夏の飲み物として
親しまれていました。

この画像から作品宜しくお願いします

ジャンル問いませんので
(俳句、短歌、ポエム、手紙、
エッセイ短編小説など)
ジャンルをお書きいただき
コメントにて作品をお願いします
ジャンルで一人5作品でお願いします
俳句5句、短歌5句などです
エッセイ、短編小説、ポエムなどは

1作品でお願いしますとの事でした



では作品発表です

(川柳)

芭蕉さんの「撫子の暑さ忘るる野菊かな」を
お借りして
 真夏日の暑さ忘るる甘酒かな

作タケノバンブーさん 

歌詠みて

夕立ちの
上がる路地にて
一(ひと)服の
甘酒召して
頬を赤らめ


作星美奈瀬さん

(俳句)

夏詣(なつもうで)
ほんのり香る
一夜酒(ひとよざけ)


甘酒は、一夜酒(ひとよざけ)ともいうそうなので
その言葉の質感を大事にしたいと思い詠みました♪


甘酒や
江戸の誇りの
総鎮守


甘酒や
歴史感じる
大鳥居

こちらは、神田明神の大鳥居の前にある甘酒の老舗
「天野屋」さんを思い浮かべて詠みました。実際に
神田明神にお参りし天野屋さんの甘酒を頂きました。

作やっくんさん


(俳句)

甘酒で
息子のおやつ
思い出に


作リーヌさん


(俳句)

手作りの
懐かしの味
甘酒の


作藤ヶ谷智栄美さん


(俳句)


希釈する
水は天然
一夜酒


作osusinosuさん


(ポエム)


赤よ赤
泣くな泣くな
含ます乳がないのだよ
ほら甘酒だ
これを含んでしのいでおくれ
お腹が空いたな
母が恋しいか
やわらかな腕なら泣き止むか
父のかたい腕を許しておくれ
甘酒含んでしのげよ
赤よ


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作あさこさん


お題「甘酒」 三首

甘酒の効果だろうか私たち
ふれあう肌もふと温かく

これは飲む点滴だよと君が言い
少し頬染む、惚れ薬かも・・

甘酒に白い息すら薄らいで
切れぬ今宵のよもやま話

作野乃みちをさん


(短編小説)
題 甘酒侍(あまざけさむらい)
三助(さんすけ)

三助の母 お駒(おこま)


宝永(ほうえい6年、1704年)

江戸幕府、第7代将軍として僅か5歳で

将軍職についた徳川家継は生まれな

がらに体も弱く6歳にして肺炎で

亡くなってしまった。

そんな混乱の中江戸では流行り病が

後を絶たず次々人が亡くなっていった。

徳川家継の後を紀州藩主として財政

再建の手腕をふるっていた徳川吉宗の

もとに今度は将軍職を継ぐ話がもたら

された。1716年(享保元年)の事だった。

第8代将軍として徳川吉宗が徳川幕府

についた。

吉宗は江戸の状況をみて質素倹約や

享保の改革などの手腕を振るっていた。

そんな中長屋で幼いながら病弱な母の

お駒の面倒を甲斐甲斐しくみて働き者

の三助が暮らしていた。

三助は

「おかっあ、今日も稼いでくるから

寝て休んでて。」

と母お駒にそう言って出掛けた。 

お駒は稼ぎに行く息子に

「三助、すまないねぇ」

と言葉をかけた。

ジリジリ蝉のなく暑さは、三助の

額に雫のように落ち汗が滴り出た。

「シジミ、シジミは要らんかね」

朝早くからシジミを川でとりそれを

売って生活の足しにしていた。

幼い10歳の三助の肩にシジミ売りの

荷は重く棒手振り(ぼてふり)はずっしり

と小さな肩に食い込んで、赤く腫れて

いた。



それでも売れれば軽くなる。

その日は中々売れなかった。

そんな中、お武家風のお侍が三助に

声をかけた。

「しじみか?重そうで大変であろう。

幾らだ?全部買ってやろう」

「お侍さま、助かります」

三助はそう言ってお侍さんを拝むよう

にお礼を言った。

三助が言った金額より多く小判を一枚

差し出したお侍さまに

「お侍さま、お釣りがございません」

三助は正直にそう告げた。

「かまわぬ、釣りは駄賃だ」

そう言ってシジミを持っていった。

三助は帰ってその話を母のお駒に

話した。

丁度、大家が今月分の店賃を取りに

来て戸をけたたましく叩いていた。

「今月こそは店賃払ってくれないと

出ていって貰いますよ」

大家はそう言って入って来た

「これ、大家さま」

と言って三助が差し出した小判をみて

「三助、これどうした?お前盗んだ

んじゃないだろうね」

「大家さん、おいら、シジミ売って

お侍さんが買ってくれたんだ。

決して盗みなんかしてねぇ」

そんな三助をみて大家は

「そうかい、ならいいけどねぇ」

と言ってお釣りを放り投げた。

「大家さん、釣りが少ないですが」

と三助が大家に言った。

「釣りなんぞ、店賃を待ってやった

利息だよ」

「そんなぁ、後生です、おかぁ病気

なんです、何か食べさせてやりてぇ」

そう言って大家に懇願した。

大家は

「うるさい坊主だ、ガキのくせに

金、金って、そんな事は知った事じゃ

ないよ」

そう言って大家はお侍さんに貰った

お金の大半を持って帰って行った。

「おかっあ、こんだけしか残らねえ

おかっあに滋養になるもの食わせた

かった」 

三助は涙が溢れた。

「三助、おかっあはその気持ちだけで

いいよ、泣かないでおくれ」

そんな親子が寝付いた、夜が更けた頃

お駒の家をけたたましく叩く音がした。

急いで開けたら岡っ引きが立っていた

「これ、三助お前1両の金をどうした」

と詰めより三助を問詰めた。

見たら夕方店賃を払った大家もそばに

いた。

「だんな、三助が小判で店賃支払っ

たんですぜ。こんなガキがそんな

大金あるわけないです」

と大家が話した。

三助は昼間しじみ売でお侍さんから

貰ったお金だと話しても信じて貰え

無かった。

三助が岡っ引きに連れて行かれそうに

なり、思わずお駒が体をヨロめき

ながら裸足で

「ダンナ、どうかお許しをこの子は

人様のお金を盗るような真似は

しません。」

そう言って袖をつかんで懇願した。

「えぃ、うるさい、番屋で三助に

聞くまでだ」

と三助を連れて行き、お駒を突き 

飛ばした。

長屋は何事だ?と人が出てきてザワ

付き始めた。

そんな中一人の侍が岡っ引きの手を

取って連れて行かれそうになった

三助の手を離した。

岡っ引きは、侍に

「何しやがる、しょっぴかれたいか?」

と詰め寄った。

見たらしじみを買ってくれたお侍さま

だった。

「ワシがこの子供からしじみを買った

んだ。それをキチンと調べもせず

しょっぴくとは。」

と侍は睨んだ。

岡っ引きも長屋の者がみている手前

あとに引けなかった。

しかしその侍が腰の物に手をかけた

時の身の動きでかなりの使い手と

みて

「今日はお侍さんの顔をたてて

帰ってやる」

と去って行った。

長屋の者達は手を叩いて喜んでいた。

拍手が起こった。

そんな中、お駒は三助が連れて行かれ

ると思い長屋の戸口で倒れていた。

それを見たお侍はこれはいかんと

医者を呼び手当をした。

そんな事もあり、医者の手当と薬が

きいてお駒は随分良くなってきた。

お侍さまはそれから三助の住む長屋に

来ては、精のつく物をお駒に食べ

させた。

三助にも毎日暑い中大変だと

その日「甘酒」を振る舞った。

長屋の皆にも「甘酒」を振る舞った。

甘酒のお侍さまだと長屋の者は

拝むようにお侍さまに感謝していた。

そのお侍さまは8代将軍吉宗がお忍び

で来ている事は誰も気付く事は

無かったが、長屋の者には「甘酒侍」 

と慕われていった。

夏の暑い日の江戸庶民には「甘酒」は

力も湧くし、疲れも取れる魔法の

飲み物のように思えた。

[完]この物語はフィクションであり実在の

人物・団体とは一切関係ありません

(俳句)

甘酒や疲れも取れて白薬(しろくすり)

作こめっ子

ご参加ありがとうございました

次回も宜しくお願いしますm(_ _)m 

※作品作って掲載されていないとか誤字間違いあればコメントにて遠慮なくお申し出ください訂正させていただきますご自分の作品に解説希望等の方付け加えさせていただきますのでコメントにてお申出下さいまた作品掲載中でも作られた方もコメントにてお願いします今回も皆さんの秀作出揃いました

前向きコメントでお願いします次のお題作品が

楽しくできるので宜しくお願いしますm(_ _)m今回も沢山の作品がありもしあれ?載ってないよという作品あればコメントにてお申し出下さい

また一人1ジャンル5作品迄で宜しくお願いします例俳句5句短歌5句などでお願いします

※文字数制限の為作品に影響なく組換しました