さて、石川県の惨状を見て、他県民がすべきことってものがある。
それは自宅の耐震化だ。

経済的に余裕がないと難しいが、余裕のある家もそれなりにあるだろう。
親が建てた家をそのまま受け継いでいる家なんてのは、自力で家を建てた人や、賃貸に住んでいる人よりも住居に関しての出費は少なかったはず。
耐震診断をして、可能であれば耐震化工事を。
(悪徳業者や詐欺が横行していますが・・・)

木造家屋の耐震診断費用は、補助対象になっていれば無料。
一般的な住宅であれば、自腹で7~10万。古民家で10~30万。

耐震補強工事は、40坪程度の住宅で防災瓦へ葺き替えた場合で200万前後。
なお、最近は価格も工賃も上昇傾向・・・。
これは、瓦が強固に組み合っているので落ちにくく、重量も2~3割軽量される。

ガルバリウムなどへの葺き替えであれば150万前後。
重量はだいたい1割ほどになるので、金属葺きがおすすめ。
重厚な瓦屋根も風格があって悪くないが、瓦屋根は地震ではマイナス。
建物の上側に重量物があると、地震を受けると建物の横方向への荷重が大きくなり、建物は倒壊しやすくなってしまう。
これを軽くするだけで建物への負担は急激に少なくなる。

柱や壁の補強も併せて実施すれば、安全性は格段に高まることになる。
一般的に、耐震工事の費用は150~300万程度とされているので、屋根の補強と合わせて300~500万あれば可能である。
ちなみに、500万の補強は割と費用をかけた部類に入る。
りそな銀行によると、耐震補強工事の平均施工金額は2018年の時点で約163万円である。
現在は諸物価の高騰もあり、確実に費用は騰がっているが、まともな業者であれば200~300万てのが相場であろう。
行政によっては補助金がある場合もあるので、そのあたりは個々で確認を。
また、翌年の固定資産税が半分になったり、所得税の控除対象になったりもする。

能登半島地震で倒壊した家は、多くが耐震工事を実施していなかった古い家である。
金はあの世まではもっていくことはできない。
まずは耐震診断。
危険であれば補強か移転を。
親から受け継いだ家なら、自力で建てた人たちより何千万も得していることになる。
数百万の補強代ぐらい、ケチるなって話である。
金のつかいどころってのはこういうところだ。

 

お金が余っている人には銅板葺きという派手な屋根もある。

お値段は瓦ぶきの倍か、もうちょっと上。

赤金色に輝く銅板は、それなりに金持ち心をくすぐるだろう。

わしは緑青で覆われた渋さが好きだけどね。