「革命」という言葉 | Hidy der Grosseのブログ

「革命」という言葉

第3次安倍第3次改造内閣における「人づくり革命」担当相の新設に関連する日本共産党の小池晃書記局長の発言をめぐる記事に寄せたHidyのコメントを転載します。

複数記事へのコメントを編集して、一本にまとめて紹介します(と思ったら、どこコメントも一緒かな?)。

【コメント紹介開始】

この記事には「共産党が目指すのは暴力革命」という復古主義者・アンチ民主主義者のデマ書き込みが殺到するでしょう。

一般の皆さん、騙されないでください。 民主主義を破壊しようとしているのは、実は、自民党のほうです。
自由民主党の公式文書「改憲草案Q&A」

http://constitution.jimin.jp/faq/

ここ↑には、自民党の悲願が書かれています。 その悲願とは……「基本的人権は誰かに与えられたものではない。生まれながらのもの」「自分たちの権利を守らせるために、国民が国家を設け、国家に権力を預けている。 国家Firstではない」―この考え方を捨てることなのです。

民主主義の破壊者という自党の本質を国民に悟られないように、政敵に「自由と民主主義の敵」のレッテルを張り、胡麻化そうとしているいるのです。 私の言うことが嘘だとお思いでしたら、ご自身の目で上↑の文書を読んで お確かめください。

【コメント紹介終了】

元のコメント

https://news.yahoo.co.jp/profile/id/A7GdfFyQY3RmEtqMKTUz5yNe6K.6AUM-/

社会主義革命論は私の専門分野ですので、おそらく多くの皆さんが抱いているであろう誤解を解くためにも、二言三言付け加えておきます。

⑴ 「革命」という用語には、「暴力を用いる」という意味も、「急速に事を進める」という意味もありません。

⑵ 社会主義革命理論では「革命」を「政治革命」と「社会革命」とに分けて考えます。

⑶ 「政治革命」とは、ある社会階級・階層から他の社会階級・階層に権力を移行させることです。

⑷ 与党になれば、すなわち行政府のトップを取れば、権力を掌握したことになる――とは、社会主義革命理論では、考えません。 例を挙げます。 CIAが「テロとの戦い」を口実に、中東からテロリストの疑いがある人々を略取・誘拐しました。 その際、欧州諸国の軍組織は、それぞれの国の政治家には報告せずに、CIAに協力しました。 こういう状態では、政府が権力を掌握できているとは言えないわけです。

⑸ 社会革命とは、文化なども含めて 社会全体の在り方を本質的に改めてゆくことです。 例を挙げます。 ドイツは1990年10月3日に再統一しました。 しかし、旧西ドイツ地域(旧州)と旧東ドイツ地域(新州)では、現在でも政党システムが異なっています(旧州ではDie Linkeが新州におけるのに比べて極めて強い)。 政治制度・法制度としては一つの国家になりましたが、社会システムは 少なくとも完全には統一されていない、というわけです(そもそも、統一されることは良いのか悪いのか。 良いとしたら、どのように統一されるのが良いのか。 そういう問題については論じません。 ここでは現状だけを紹介)。 同様に、民主革命が成功し、民主的な政府が樹立されても、社会の中には前時代的な制度や意識がまだ残っています。 それらの「残り物」を改めてゆくのが、「社会革命」です。

以上、極めてざっくりですが、「革命」について解説しました。

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