独検対策03-2 | Hidy der Grosseのブログ

独検対策03-2

前記事からの続き


下に述べるエルンスト党首の行動などのいくつかのアクションも、やはり効果を挙げていない。彼は党大会に関連して約20名の支持者とともにエアフルトのドイツ銀行*3の前で金融業者の権力に反対するデモンストレーションを行った。「銀行は社会全体の利益を下位に位置づけているに違いない」と彼は呼びかけた。また、連邦議会の最近の会期に政府が左翼党の言うことに耳を傾けていれば、すでに金融セクターの規制ができているはずなのに、とも述べた。

*3ドイツ銀行 Deutsche Bankは民間金融機関。日本の日銀に当たる中央銀行は Deutsche Bundesbank ドイツ連邦銀行。

 

老マイスター Oskar Lafontaine オスカー ラフォンテーヌの復帰に大きな期待が寄せられている。彼は日曜日に代議員に向かって演説する予定である。がんとの闘病を克服した後、前党首は再び活発に活動する意欲を見せている。Deutschlandfunk ドイツラジオに出演することで、彼は自分の能力の試供品を提供する形となった。「今日の金融界を見ながらシステム転換を要求しない者は、何も分かっていないのだ」、今日の金融界は「たとえ餓死者の発生に至ろうとも、かまわずに何百倍もの失業者を出すように」組み立てられているのだ、と彼は語った。


ラフォンテーヌの対案はこうである。「今とは違う金融界、民主的な金融界を築くことが、我々の義務である。したがって、我々の標語はこうである。賭け事小屋の替わりに貯蓄銀行を」。しかしながら、州立銀行のうちの多くが不用意な資産運用で経営に失敗し、何10億ユーロもの税金で救済してもらわなければいけなくなったわけだが、それらはすべて貯蓄銀行組織の子会社である。


しかし、ラフォンテーヌにとっては、こうした事情はどうでも良いことである。金融界では「恥知らずな経営」が行われているのだという。ラフォンテーヌの見方によれば、「民主主義の大いなる危機」が問題なのである。議会は、なすすべなく金融市場からよろめき逃げているだけで、その手綱を握る構想を持ち合わせていない、とのことである。「左翼党は明言する。我々は自分たちを金融市場の独裁から解き放たなければいけない」。後はこの考えが有権者の心をつかむだけである。

訳出は以上。