THUTAYA 三宮店 が閉店してしまったああああーーー!!
週末のDVDを借りるのが仕事帰りの楽しみやったのに。。。
どうするよおおおおーーー
これって、
なじみの立ち飲み屋さんが閉店してしまったオヤジの気分
に近いんじゃなかろうか???
(とかなんとか、ぎゃーぎゃー騒いでたら「スポーツワールド33が入ってるビル」で
仮店舗OPENとのことで、とりあえずホッッッ。。 )
さてさて、そのツタヤで最後のレンタルをしたDVDの感想をひとつ。
まえから 藤沢周平センセイ の 隠し剣シリーズ映画 が好きで
山田洋次監督作品3部作
「たそがれ清兵衛」
「隠し剣 鬼の爪」
「武士の一分」
の3作はマイDVDを所有しているほどだ
・・で、別の監督作品、平山監督の昨年公開映画、
日本アカデミー賞でも何部門かノミネートされてた作品のDVDを観た。
豊川悦司 主演
必死剣鳥刺し
2010年:全国公開映画
この映画の見どころは、 ラスト15分間の殺陣 にある (映画宣伝でも謳っている)。
クライマックスで
まずは、 ダブルでかい 身長186cmのトヨエツと182cmの吉川晃司が
剣を合わせる殺陣はかなり重量感がある。
手足が長い外人並みスタイルの二人が日本刀をブンブン交えるのは美しくサマになり
推定、 天井高3メートル もあろうかという城内のセットも許そうというもの
サンクス♪ サンクス♪ サンクス♪ サンクス♪ モーニカー
・・と、かつて巨大な肩パッドで歌い、バック転していた 吉川晃司 も
40歳を過ぎてシブイ俳優さんになられたものだ。。。 しみじみ~
コウジキッカワは、 バック転 や 水球 で若いころ鍛えた運動神経が、
綺麗な殺陣を舞うのに、たいへん役立っていると見た
その後、ウンタラカンタラなんじゃらかんじゃら展開があり
主役のトヨエツが 1:10 の敵に囲まれてしまうという
桃太郎侍 状態 におちいってしまう
そしてここはモチロン藤沢周平ワールド。
桃さんのように
「みっつ 浮世の醜い鬼を 退治てくれよう 桃太郎~ 」
と見栄を切りながら、10人の敵をバッタバタ切り倒していくような
おいしい展開はありえない
そのまったく逆バージョン (というか当たり前なんだが )
で、敵10人にばっさばっさ切られてしまうのだ! ピーンチ!!
しかしここで黙って切られっぱなしにならないのが時代劇のいいところ。
はげしく抵抗を繰り返し、
「お控えなさい!! ふんぎゃああーー!! はんぎゃああーー!!」
と血みどろになり、髪を振り乱し、血しぶきを飛びちらしながら
日本刀を振りかざすトヨエツの必死形相が、
まんま鬼瓦 で おののくほどブサイク!
コワイ! 怖い! 恐い!
(↑コレほめてます )
さらに、監督は殺陣のリアリティにこだわったようで
血しぶき・血のり等のCG、スローモーション、早回し
などデジタルな技法は一切使わず、昭和の黒沢映画のような昔ながらの方法で
ガチンコ撮影に臨んだ迫力はベリベリー高評価である
でもひとつ惜しい点は
主人公の心情がすんごく分かりづらかったところ。
武士は感情表現をしないのでござる (キリッ!)
と言うのが監督の持論なんだろうが、
ラストで怒りを爆発させる理由の心情が読みづらく、
全く感情移入できなかったのが残念無念
ここがもうちっと分かりやすく描けてたら大ヒット&受賞したかもね~?
美術では庄内地方の四季をとても美しく撮れていたので、
殺陣マニア または 藤沢周平マニア な方には
お勧めな作品です