AEC装置とは・・
Autmatic Exposure Controlの略で、直訳すると「自動・露出・制御」
そのため自動露出制御という単語になります。
AECの無い頃の技師は、人の見た目で露光条件(管電圧・菅電流・撮影時間)を決めていました。
同じ患者さんを撮影したとしても同じ画像濃度のX線画像を得ることは、とても難しいかったことがわかります。
そのため開発されたのがAEC装置です。
AEC装置は、技師の技量や患者さんの体型によらず常に一定の画像濃度になるように自動的に制御してくれる装置のことです。
詳しくは、照射したX線が被写体を通過し、事前に設定した画像濃度に達したら自動でX線照射を停止します。
画像濃度を一定にすることで再撮影を減らし、余分なX線照射を避けることもできるので患者さんの被曝低減にも繋がっています。
最後にAECの欠点について話したいと思います。
常に一定の画像濃度になるように自動的に制御してくれる装置ではありますが、
痩せている人・太っている人で全く同じ画像濃度にはほぼなりません。
それを被写体厚特性といいます。
被写体厚特性には、2種類あり短時間特性、長時間特性があります。
まず短時間特性から説明します。
レントゲン撮影中、画像が適切な濃度に達し、AECがX線照射を停止する信号を出してから実際に機械が照射を停止します。
短時間特性とは、AECが『X線照射をやめろ』と機械に命令してから機械がX線照射をやめるまでの時間もX線が照射され続けていることで起こる問題です。
その分余分な照射をしていることになり、痩せている患者さんほど検出器に多くのX線が照射されるので事前に設定した画像濃度をオーバーした画像濃度になってしまいます。(短時間特性は痩せている人に顕著に現れる)
次に長時間特性について説明します。
AECは、被写体を通過したX線を検出して電気信号に変換します。この電気信号(電荷)の合計値が、あらかじめ設定した基準値に達した時、X線照射を停止する信号をX線高電圧装置に送ることでX線照射を止めます。
またX線を電気信号(電荷)に変換するために光電子増倍菅を用います。
光電子増倍菅には、暗電流というものが存在し、光を当てていなくても高電圧をかけていれば光電子増倍菅から電荷が発生してしまうものです。
そのため『AECが検出した電荷=被写体を通過したX線の電荷+光電子増倍管から発生した電荷』となります。
撮影時間が長くなれば長くなるほど光電子増倍菅から発生する電荷(暗電流)が増えるため、必然的に被写体を通過したX線の電荷は減少します。
適切な画像濃度に達する前にX線照射が止まってしまうのです。
太っている人ほど撮影時間が長くなる傾向にあるため、長時間特性は太っている人に顕著に現れます。
