今回は動画もちょっと長尺になりましたが

それでもまだまだお話しできることはあるので

大きく2つほどこっちでも補足などを…


  骨盤は3次元で歪む

骨盤の歪みは気になる

っていう人がとても多いですね

左右でお尻の大きさや形が違うとか

腰のくびれ具合が違うとか

そういう見た目で感じる人も多いですし

何かしらの不調を感じていて

整骨院などで『骨盤が歪んでます』って

指摘された人も多いと思います


一般的に知られる骨盤の歪みは

こんな感じですかね

とてもわかりやすくまとめられてますね

ただ、異論というほどではないんですが

僕なら少し違う表現をするなってのが

画像右上の※マーク部分


『タイプ』や症状が

混合しているものもあります


ってとこですね


『ほぼ全ての場合でタイプは混合します』


こっちの方がより正確かなと思います


骨盤は

こんな感じで歪むことの方が

圧倒的に多いです

少し難しくなるかもしれませんが


矢状面【a】で左の寛骨(腸骨)が

後傾に変位(歪む)した時

水平面【b】と前額面【c】でも

矢印の方向に骨盤は変位(歪む)します

更に場合によっては恥骨結合【d】でも

画像のようにずれが生じたりすることもあります


要は骨盤は【a】【b】【c】の3次元で

ある程度パターン化された歪み方をする

ってことですね


ちょっと小難しいこと言ったので

もう少し深いとこも説明しておくと


いわゆるよく聞く

骨盤前傾タイプ・後傾タイプっていうのは

すごくざっくりした評価タイプです

実際にはここから【a】のように

更に左右の寛骨で前後差が生まれることが

ほとんどです


ちなみに例になっている

左寛骨後傾パターンからの

【a】【b】【c】の3次元の歪みパターンは

割合で言うなら1番多いパターンですね

かなりの人がこのパターンの歪みを

持っていると思います


とこれが骨盤は3次元で歪むってことで

少なくとも1平面上だけしか

歪んでいないっていう骨盤を

僕は見たことはないです

どこかの平面上の歪みが目立って

大きく出ているっていうのはあっても

3次元で歪んでいることには

変わりないってことですね

だからこそ

・いびつ(歪)

・ゆがむ(歪む)

っていう表現がしっくりくるわけです

1平面上だけのものなら

そこまで歪な状態にはならないですから


  歪みよりも大切なもの

骨盤は3次元で歪むもので1平面上でしか

歪んでいない骨盤を僕は見たことがない

と言いましたが

もうひとつ付け加えると


歪んでいない骨盤ってのも

僕は見たことがないです


つまり僕が今まで見てきた骨盤は

100%で骨盤に歪みがあって

更にそれは3次元の歪みだった

ってことですね


そうなってくると少し難しくなってくるのが

『骨盤の歪み』ってのを

どういう風に捉えて評価するかです


歪み=ダメ・悪

こういう評価をすると

全員がダメになってしまうわけです

だって全員歪んでますから


なのでただ歪んでいるだけで

ダメっていう評価はできないので

他にも何か基準が必要になります


まず、1番わかりやすい基準が

『歪みの大きさ』

ですかね

実は『歪み』って言葉はとても曖昧な言葉で

正確に定義されてる言葉ではないです

なのでほんの少しでも対称ではなかったら

それも歪みですし

大きくずれたりしてても歪みです


なので小さな歪みよりも大きな歪みが

ある方がカラダには悪影響がありそうだ

という歪みの大きさを基準にすることは

できます


ただ、これも厄介なもんで

アメリカ(うろ覚えなので国違ってたらごめんなさい)が歪みの大きさと症状の悪さの統計を取ってデータ化したことがありますがそこまで明確な関連性がなかったんですね

つまり歪みが大きくても自覚症状がない人もいれば、そんなに歪みは大きくないのにすごく辛い思いをしている人もいて綺麗に大きさと症状が

比例してこないってデータを見たことがあります


なので歪みの大きさだけで判断することは

やっぱり不十分かなと


じゃあ他には何か基準になりそうなものは

ないかな?ってなった時に

今回の動画で説明した

『荷重・張力伝達機能』

『骨盤(輪)の安定機能』

この2つは役に立つかなと思います


こっちの記事は補足なので

一気に本題にいくと

こういうことです

これは【a】【b】【c】

全ての骨盤は歪んでいます

ただ、【b】の骨盤だけは

『荷重・張力伝達機能』『骨盤輪の安定』

この2つの機能は正常に機能している状態です


つまり骨盤は歪んでいるんだけど

役割はちゃんと果たせる状態

ってことですね


しつこいですが

僕は歪みのない骨盤を見たことはないです

ただ、歪んでるけど【b】の骨盤は

何度も見たことがあります

そしてそういう人たちは

特に不調も訴えないし

なんならカラダの使い方は上手い人が多いですね


なので全く気にしなくていいとは言いませんが

骨盤の歪みっていうのを

見かけ上の変位やその周辺の筋緊張とかだけで

判断してしまうっていうのは

やっぱり不確かだと思ってます


  カラダを観察する

骨盤の高さが違うとかに比べたら

『荷重・張力伝達機能』

『骨盤(輪)の安定機能』

を判断する方がおそらく難しいです

なかなか数値化・視覚化できませんから


動画でも指標を示したり

機能が活きてないとしづらい運動を

紹介してますがそれが全てってわけでも

ないです


でも主観的にはなりますが

・踏ん張りやすい

・力が出しやすい

・動かしやすい

・ぐらつきにくい

みたいないわゆる

『なんか良さそうな感覚』ってのは

あながちバカにできません


上に書いたような感じがあって

更に不調や疲労も軽減されて快適なら

そういうのを優先にしてあげてもいいですよね


プロのアスリートも障害者もたくさん

見てきましたし、そもそも先天的に

左右が非対称の状態の骨格構造や

椎骨(背骨の骨)が1つだけ極端に小さい人

なんて方も見てきました


アスリートって競技の特性で

左右を対称的に同じ割合で

使うことの方が稀なんで

普通に歪んでますし

障害者とか先天的なものであれば

元からそうなんだから仕方ないです


だから形の歪み、単体の筋肉の硬さや弱さ

こういうのだけで判断したら

どうしようもないので

さっき書いたような主観的なこと

『なんか良さそうな感覚』も

本人に確認しながら総合的にっていうか

個別に判断していってます

パーソナルトレーナーだからこそ

してあげられることだとも思いますしね


なので最初はわからなかったりしても

そういう主観的な感覚が

どうなったのかってのを

観察していくっていうのは

とても大切な要素だと思ってます


  最後に

まぁ、こっちで補足しましたが

それでもややこしいですよね

ヒトのカラダってやっかいだ


でもやっかいだからこそ

突破口は無数にある


1番伝えたいのはここです


見かけの歪みを調整しただけで

色々良くなった

それならそれでいいことです


でもそれじゃダメだったなら

少し見方を変えて今回話したような

カラダの見方や動画の内容も

参考にしてみてください


それでもダメなら

また別の方法を模索してみてください


突破口は無数ですから



谷町四丁目 パーソナルトレーニングジム この屋