6人タッグのベルトを取れたことは竹下自身嬉しいし、なによりディエゴのためになんとしても巻きたかった。
ディエゴは少し前
「僕、チリに帰らなくちゃいけない。」
と我々に言った。
その理由は詳しくは聞かなかったが、プロレスがこんなにも好きで、日本という国の文化にこんなにフィットしているチリ人なかなかいないのでそれでも帰るというのだからその決断を反対する権利なんて誰にもない。
ディエゴとは何度かお酒を飲んだことがあるが、共通の話題はマンガに尽きる。プロレスの話2、マンガの話7、ちょっとエッチな話1。これが黄金比率で、チリ人は真面目で少し助平だ。
カードキャプターさくらが好きらしく、竹下も好きなので話してみたいがさすがに男二人で盛り上がるわけにもいかずまだそのトピックは振っていない。帰るまでに話してみたい。
このオリジナルメンバーとしてのALL OUTにとって今回のチャンスはまさしくラストチャンスだった。だから彰人さんもディエゴもいつも以上に気合いを入れて、集中して試合に臨んだ結果最後の最後に踏ん張ったディエゴが自らピン。しかも、このDDTのリングに上がるきっかけの一人でもある佐々木大輔から。
こうなったら帰るまでベルト離したくないね。
一試合でも多く、チャンピオンとして。