2023年11月29日 (水) 雨
荷物の搬出日。
朝から1日雨でした。
駅前のレンタカーで大きめの車を予約しておきました。
多分そんなに時間はかからないと思ったけど、念のため8時間パックで夕方までの予約です。
昨日から我が家に足を踏み入れることを考えると、震え、落ち着かず、自分で自分に何百回も"大丈夫だよ"と言い聞かせたところで、不安がつきまといます。
何人かのKSMの友達に連絡したらみんな励ましてくれました。
「忘れないで、このぴーは何も悪くないから強気で行くんやで」と言ってくれたなっちゃん。
「明日辛いよね… 帰ってきたらこのオススメのYouTube見て。何も考えずぼーっとして!」と言ってくれた佐和ちゃん。
「産休中だから、いつでも何時でも電話して、辛い気持ちを抱え込まないで」と言ってくれたありさちゃん。
レンタカーに乗り換えて、いざ出発です。
自宅に向かうためには県内の東側の大きな河川を渡る必要があります。
今までは会社からの帰宅時、その橋を渡りきると「あぁ帰ってきたな~」とほっと柔らかい気持ちになっていました。
しかし、その橋は今の私には鬼門です。
あの日(2023年5月23日)以来、その橋を越えるのが、運転するのが苦しくって…
また過呼吸の症状が襲ってきそうになるので、ラジオの音だけに耳を傾け、心を無にしてひたすら運転を続けます。
約4ヶ月ぶりの我が家。
途中、晴れ間が出ていたものの、自宅に到着する頃にはまた雨がひどくなっていました。
玄関前に車を停めて、自宅の鍵を開けました。
玄関に二人で選んで買った、県内の工芸品の花瓶がありました。
花が入れられることはあれ以来1度もなく、寂しそうに立っています。
まるで時間が止まって、空気がよどんでいるように感じる無機質な我が家。
リビングの時計の秒針だけが、静かで暗い家の中に響いて聞こえます。
そこは私の家であって私の家ではありませんでした。