佐和ちゃんは大学の時に同じクラスでした。
在学中よりも、お互い社会人になって再会してからの方が何故か仲良くなり、これまでも年に数回会っていました。
コロナや自分の結婚のタイミングで、暫く会っていませんでしたが、せっかく東京に行くならと思い、連絡を取ってみた次第です。
佐和ちゃんは私が東京に来るということで、わざわざ私の本社ビルの近くにあるおしゃれな焼き鳥屋さんを予約していてくれました。
「ちょっと相談もあって…」と予め伝えておいたものの、久々に会う佐和ちゃんにこんな重たい話をしてしまっていいものなのか…
佐和ちゃんには佐和ちゃんの人生があって忙しいのに、重苦しい雰囲気の再会になってしまったら申し訳ないな…
・・・そんな心配を抱えつつ、地図アプリで指定された焼き鳥屋さんに到着しました。
ガラガラガラ~
佐和ちゃん「あ!このぴー! こっちこっち!」すぐに気づいてくれた佐和ちゃんが手を振っています。
私「佐和ちゃん!! 本当久しぶりだね!」
佐和ちゃん「うん!いやー本当久しぶり!!元気だった?
あ、ごめんね、先に一杯飲んでたー!
今日、会議やらプレゼンやらあってさ、早めに仕事切り上げてきたの!」
大学時代は原色好きな原宿系のイメージでしたが、現在大手IT企業に勤める佐和ちゃんは、シンプルカジュアルを着こなし、赤ワインが似合う大人の女性になっていました。
佐和ちゃん「このぴーは何飲む? あ、これがメニューで…」
私「じゃあ… とりあえず佐和ちゃんと同じ赤ワインで」
佐和ちゃん「りょうかーい! あ、すみませーん!」
お互いのドリンクが到着し、店員さんがコースの説明を終え去っていくのを見届けてから佐和ちゃんが訊ねました。
「で、相談て、何かあった? 」