私は夜になって帰宅しました。
父親は寝ていました。
まだ20時。
こんな時間に寝てしまうということは珍しくビールを飲んだんだな…
禁酒していた父がお酒を飲まざるを得ないほどの状態なんだ…
「お帰り…」と母親が疲れた顔で言いました。
私はそれを見た瞬間に、さっきまで密かに抱いていた期待が打ち砕かれ「ダメだったんだ」と思いました。
私「どうだった…?」
母「ちょっと待って、お父さんを起こしてくるわ」
中途半端に起こされた父親は機嫌が悪そうで、そして少し目が赤くなっていました。
胸がギューと締め付けられました。
(ごめんなさい、ごめんなさい、お父さん、お母さん。
私のせいでとても辛い思いをさせている。
やるせない、、、申し訳ない気持ちでどうしたらいいか…… )
3人でキッチンのダイニングテーブルに座りました。
お葬式のような空気です。
私「どうだった…?」
私はもう一度尋ねました。
父「アイツは… ともきくんは、終始自分のストレスだけを主張してた。仕事のこと、お金のこと。
あとは、うちに借りたお金のことも… 貰ったと思ってました、と開き直った。
酷い態度だ。信じられない。 人が変わったようだった…」
「今度はあまりにお金がないないと主張するから、月に一体何にどれくらい使ってるのか紙に書かせたんだ」
「家のローン、光熱費、インターネット代、携帯料金、家具家電の引き落とし、奨学金返済… まぁ、確かに若い人はこれでカツカツになってしまうかもしれない。
あとは、リボ払いの引き落としがあると…
これに関してはお父さん、少しきつく言ったかもしれない。
お前は分かってると思ってるけど、あれは借金だぞ。どうして若い人は悪びれなく、すぐリボ払いを選択するのか理解できん。
絶対にやってはいけない。
買えなかったら今は我慢する、冷静になればいいだけのことだ。
アイツのお金の使い方、計画性のなさは、はっきり言って心配だ」
私「うん… 私も何回も何回も言ってきたんだよ。その度にケンカになるし全然直らない。
私が年上だから、我慢して、共働きで頑張ればいいと思ってた。
通帳から引き落としができなくて3万とか5万の単位だけど… 私が貸して、翌月ともきに返してもらう、そういうことが… 1回じゃない、何度もあった…」
父「な、、何だと!!???
お前! そんなことをしてたのか…
はぁ、、、、
アイツ…… ダメだ、、それは、、アイツ… 」
恥ずかしくてこんなことは友達にも誰にも言ってこなかった。
今はじめて聞いた両親は、ビックリして呆れていました。