私は突然のともきの真剣な眼差しと質問にドキッとしました。

私「ど、どうしたの~突然! 
どうって~その… と、友達?  あ、弟みたいな?」


ともき「いや、僕は、この実さんといっしょにいると自分らしくいられて本当に楽しいんです! 自然でいられて。この実さんしっかりしてて、いろんなとこ一緒に出掛けて、、、

いや、その、、あの、、年下の僕が言うのも… ですが、この実さんすごいかわいくて!」


「良かったら僕とお付き合いをしてください!」






(えーーー!!! まさかの告白!!)


私「え!!?
、、、あ、ごめんびっくりした!
あ、でも嬉しいよ、ありがとう!」

「嬉しいんだけど、あのね、ともきくん。
私10歳上って知ってるよね?!」



ともき「はい!知ってます!」



私「だから、その、、、
悪いんだけど私は今から付き合う人は結婚を前提じゃないと考えられないの。 
だから、その… 」


ともき「僕はそのつもりです!」


私「いや、でもね、ともきくんにしたらちょっと早いんじゃないかな? 
てか私じゃなくて同年代の子と付き合った方が楽しいと思うし」


ともき「いや、ご存知かもしれませんが、
僕、同年代の人と合わないんです。話とか」


私「うん、それは何となく判る… ともきくんはとても大人っぽいしね」



24歳のともきは、見た目もそうですが、
全くチャラチャラしたり浮わついたりするような気質はなく、何なら50代の白崎さんとの方が話が合ってしまう、そんな男です。

流行りのキラキラしたお店に行くより、赤提灯がかかった駅前の居酒屋でしっぽり飲みたい。
みんなでわいわいするんじゃなくて、気のおけない1~2人と刺身と日本酒があればいい、そんな男です。


逆に言うと、刺激やドキドキやいろんな感情を求め、ぶつかり合うことが愛情だと思っていた10年前の自分が仮にともきと同年代だったとしたら、、、
彼の大人びて落ち着いた性質と平和な付き合いは"面白くない"。
そして、絶対に巡り合わない相手だったでしょう。




私「ともきくんが30歳になったら私が40歳、
ともきくんが40歳になったら私は50歳だよ?」


ともき「そんな、年齢なんて関係ありません!!! 僕は何歳になってもこの実さんのことが…!!」



ともきの熱い言葉に心を打たれ、また私自身も一番自分らしくいられる相手、
そんなともきに思いがけず告白を受け、本当に嬉しく、この日(クリスマス)からお付き合いがスタートします。




相変わらずともきは丁寧で礼儀正しく、部屋に着いた後にラインが来ていました。

「先ほどは驚かせてしまってすみません。
でも、ありがとうございます!
これから迷惑もかけるかと思いますが、末永くよろしくお願いします」

と。


私は「仕事のメールかよ!」と思わず1人突っ込んでぷぷっと笑顔になりました。