その後から何度かともきに「◯◯にご飯を食べに行きませんか?」「△△を買いたいのですが、良かったら一緒に選んでもらえませんか?」など、きちんと何かの理由を挙げ、そして相変わらずとても礼儀正しく、外出に誘われることが増えました。

ともきとの時間は自分が自分らしくいられてとても楽しいものでした。



なぜならその時私は、なかなか恋愛も上手くいかず、家族や周りからの「いつ結婚するの」プレッシャー、嫌々始めたアプリにて、常に出会う男性を"将来結婚するかもしれない対象"として探り探り行う会話、個性的に見えないよう、家庭的に見えるように、"常に60点強をいくような可もなく不可もないように見せる自分像"に辟易していました。


結婚したいとは思ってましたが、学生時代に海外留学や進学をしたことで必然的に社会人になってから出会ったり、話が合うのが年下が多く、最大年齢差は6歳下の彼氏。


自分や相手のタイミング、将来ということを考えたときになかなか固まらない関係性のまま、気がつけば30代に。


このこともあり、私は「この時の彼氏の年齢は絶対に越えないこと(下に)」というマイルールを心に刻んでいました。


また、出会い自体はないわけではないのに、何故か引き寄せてしまうのが自分(私)のことを大事に、1番にしてくれない人ばかり…… 



学生時代~20代、
名古屋で自由に生きさせてもらった分、アラサーになって実家に帰ってきたときの周りからの出遅れた感、両親からの執拗な嫌味とプレッシャーには心を失いそうになっており、
自分の心に蓋をして、将来が全てグレーに包まれてでも、お見合いをして何とか同年代の人と結婚するか、
結婚できなくても、後悔しないように生きるのか、

"To be, or not to be"

まさに、生きるか死ぬか的な極端な白黒思考になっていました。


もちろん何歳になっても後者の方が自分の人生のためにいいに決まってるんですが、
1日も早く結婚してあげなきゃ(親のために)と、ものすごい偏った他人軸から抜け出せない自分がいて、いつも心が晴れない、何をしていても楽しくない状態がデフォルトになっていました。



ですので、絶対的に恋愛対象外のともきと会っている時間、私は思ったことを言い、笑い、自分の好きを話し、時に昔の失敗談なんかも話せて、気を遣いすぎず、久々に心の底から楽しいと思える唯一の時間でした。