あんのことを観てきました。

 

幼いころから母親から暴力を振るわれ、覚せい剤を使い、風俗で働く杏(河合優実)が、多田羅(佐藤二朗)という変わった刑事に出会うことで人生を変えてゆく。介護施設に職を見つけ、薬物更生者の自助グループや夜間中学に入り、少しづつ心を開く。
しかし、そんな中でシェルターの隣人に子どもを押し付けられ、コロナによる失業と新聞記者(稲垣吾郎)による多田羅の不祥事の報道が杏を追いつめる。

 

ジャガイモの皮をむかずに、それでも押し付けられた子供のため細かく刻むシーン。

置かれた境遇と子供への思いやりがはっきり伝わってくるのが印象的。

子供の面倒を見るのは実話ではないらしいが、暴力・毒親の連鎖を断ち切りたいという強い意志が伝わる場面。

コロナで職場、夜間中学、更生サークル、3つの居場所が瞬時になくなったうえに母親にシェルターハウスの場所までかぎつけられて追い込まれ、子供は児相に引き取られる。

 

コロナ渦で、知らないことにして見ようともしなかったこと。強く印象に残る。
 

入江悠監督。